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✅ 第13話のあらすじが看護師目線でわかる
✅ りんが初給金をもらう場面を、自己効力感と生活再建の視点で考えられる
✅ 直美が鹿鳴館で英語を生かして働く姿から、強みを活かす支援を学べる
✅ 捨松の言葉から、女性の能力が社会で活かされにくい苦しさを理解できる
✅ 新人看護師が「働いて認められること」の意味を考えられる
こんにちは、現役ナースのしーちゃんです。
ベテラン看護師歴20年、クリティカルケア認定看護師として働いています。
みらいちゃんです!看護師1年目で、朝ドラ「風、薫る」を見ながら、しーちゃんに毎回質問しています。
今回は、朝ドラ「風、薫る」第13話を、看護師目線でじっくり解説します。

しーちゃん、第13話はりんちゃんが初給金をもらっていて、なんだか胸が温かくなりました。直美ちゃんは鹿鳴館でしっかり働いていて、すごいなと思ったけど、捨松さんの言葉は少し切なかったです。

そうだね。第13話は、表面だけ見ると「りんが給金をもらった」「直美が鹿鳴館で働いた」「小日向さんと出会った」という回なんだけど、看護師目線では、働くことの尊厳、能力を認められること、女性の力が社会で活かされにくい苦しさ、そして初めて自分の手で生活を立て直す感覚が描かれていたと思うよ。
第13話は、医療処置が出てくる回ではありません。
でも、看護師にとってとても大切なテーマが詰まっています。
働くこと。
給料をもらうこと。
自分の力が役に立つこと。
社会の中で認められること。
能力があるのに、性別や身分によって活かせないこと。
この全部が、健康や暮らしに深く関係しています。
看護師は、患者さんの病気だけを見る仕事ではありません。
その人がどこで暮らし、何を大切にし、どんな役割を持ち、何に苦しんでいるのかを見る仕事です。
第13話は、「働くことは生活のためだけでなく、人の尊厳にもつながる」と教えてくれる回でした。
- 第13話のあらすじ
- ナース目線ポイント①:初給金は“生活再建のサイン”
- ナース目線ポイント②:働くことは“尊厳”につながる
- ナース目線ポイント③:直美の英語力は“強み”として見る
- ナース目線ポイント④:捨松の言葉から考える“能力が活かされない苦しさ”
- ナース目線ポイント⑤:鹿鳴館は“華やかな場所”であり“緊張を強いる場所”
- ナース目線ポイント⑥:小日向との出会いから考える“第一印象と信頼”
- ナース目線ポイント⑦:りんの初給金と“母としての安心”
- ナース目線ポイント⑧:直美の“結婚相手探し”をどう見るか
- ナース目線ポイント⑨:身分を偽ることのリスクと背景
- ナース目線ポイント⑩:認められる経験は人を前に進める
- 新人看護師が臨床で使える観察ポイント
- 先輩・医師・MSWへの報告例
- よくある質問
- まとめ:第13話は“働く尊厳”と“認められる力”を考える回
- 🛒 しーちゃんのおすすめ情報
第13話のあらすじ
第13話では、直美が鹿鳴館の給仕として働き始めています。
直美は身分を偽って鹿鳴館に入り、得意の英語を生かして働きながら、自分の未来につながる結婚相手を探そうとします。
鹿鳴館は、明治の文明開化を象徴する華やかな場所です。
西洋文化。
外交。
社交。
上流階級。
女性の装い。
外国語。
そうしたものが集まる空間で、直美は給仕として働きます。

直美ちゃん、すごいですよね。英語も話せるし、物おじしないし、鹿鳴館でもちゃんと働いていました。

直美ちゃんは、英語力や度胸という強みを持っているよね。看護師目線では、ここは「本人の強みをどう活かすか」という場面として見られるよ。人は困りごとだけでできているわけじゃない。必ず、その人が持っている力があるの。
直美は、鹿鳴館で働く中で、捨松の鹿鳴館に対する思いを知ります。
捨松は、アメリカで英語や学問を身につけて帰国した女性です。
しかし、日本では、その力を十分に活かせる場所が限られています。
どれだけ学んでも、どれだけ能力があっても、女性であるというだけで役割が狭められる。
華やかな鹿鳴館の裏には、そんな悔しさがあります。
直美は、その言葉に自分自身を重ねます。
英語ができる。
行動力がある。
でも、女性として生きる選択肢は限られている。
だから直美は、使えるものを使い、自分の未来をつかみにいこうとしています。
一方、りんは瑞穂屋での仕事に少しずつ慣れていきます。
舶来品を扱う店で、慣れない品物や客に向き合いながら、懸命に働きます。
そして、卯三郎から初めての給金を受け取ります。

りんちゃんの初給金、すごく大きな意味がありますよね。お金そのものだけじゃなくて、自分で働いて得たものですもんね。

そう。初給金は、ただの収入ではないの。「自分の働きが認められた」「自分と環の生活を支えられるかもしれない」という感覚につながる。これは自己効力感や尊厳の回復にとても大きいよ。
また、第13話では鹿鳴館に海軍中尉の小日向がやってきます。
小日向は、直美にとって新しい出会いです。
アメリカ帰りの海軍中尉でありながら、鹿鳴館の華やかさに圧倒されるような素直さも見せます。
直美にとってこの出会いが祝福なのか、警告なのか。
まだわかりません。
でも、第13話はりんにも直美にも、新しい風が吹き始めた回でした。
ナース目線ポイント①:初給金は“生活再建のサイン”
第13話でまず注目したいのは、りんが初給金を受け取る場面です。
初給金は、お金をもらうだけの場面ではありません。
これまでりんは、住む場所を失い、仕事を探し、環を抱えて行き場をなくしていました。
人に助けられ、炊き出しにつながり、瑞穂屋に受け入れられ、ようやく働き始めました。
その働きに対して、給金が渡される。
これは、生活再建の大きな一歩です。

りんちゃんが「働く人」として認められた感じがしました。

そうだね。看護師目線では、これは「役割の回復」として見られるよ。人は助けられるだけではなく、何かの役割を持つことで、自分の力を取り戻していくことがあるの。
現代の看護でも、収入や仕事は健康に深く関係しています。
収入があると、食事を選べます。
薬代や通院費を準備できます。
住まいを維持できます。
子どもの生活を支えられます。
将来の見通しを持てます。
逆に、収入が不安定だと、健康は大きく揺らぎます。
受診を先延ばしにする。
薬を減らして飲む。
食事を削る。
睡眠環境が悪くなる。
ストレスが強くなる。
子どもの養育にも影響する。
りんの初給金は、こうした不安定さから少し抜け出す第一歩です。
もちろん、給金をもらったからすべて解決するわけではありません。
住まい、仕事、子育て、社会的な立場。
まだまだ課題はあります。
でも、自分の働きによって収入を得たことは、りんにとって大きな力になります。
看護師は、患者さんの「働くこと」や「収入」を、生活背景の大切な情報として見たいです。
ナース目線ポイント②:働くことは“尊厳”につながる
働くことは、生活費を得るためだけではありません。
自分が誰かの役に立っていると感じること。
社会の中に自分の居場所があると感じること。
自分で選べることが増えること。
人から認められること。
これらは、その人の尊厳に関わります。

新人看護師も、最初はできないことばかりだけど、少しでも患者さんの役に立てたと思えると嬉しいです。

その感覚はとても大切だよ。働くことは、単にタスクをこなすことではなく、「自分がここにいていい」と感じることにもつながる。だから新人さんにも患者さんにも、できたことをちゃんと返す関わりが大事なんだよ。
病気や障害、介護、出産、メンタル不調、生活困窮によって、人は役割を失うことがあります。
仕事を休む。
家事ができなくなる。
育児に自信をなくす。
家族に世話をされる側になる。
社会とのつながりが減る。
そのとき人は、身体のつらさだけでなく、尊厳の揺らぎを感じます。
「自分は迷惑をかけている」
「何の役にも立てない」
「以前の自分ではなくなった」
そう感じる患者さんは少なくありません。
看護師ができることは、すべてを代わりにやることだけではありません。
その人がまだできることを一緒に見つけることです。
たとえば、
ベッド上でも自分で顔を拭く。
薬の時間を自分で確認する。
家族に伝えたいことを自分の言葉で話す。
退院後の目標を一緒に決める。
リハビリで昨日より一歩多く歩く。
これらは小さく見えても、尊厳を支える関わりです。
りんの初給金は、まさに「自分にもできる」という感覚につながる出来事でした。
ナース目線ポイント③:直美の英語力は“強み”として見る
直美は鹿鳴館で英語を生かして働きます。
彼女は、単に困っている女性ではありません。
英語ができる。
度胸がある。
人の空気を読む。
自分の目的のために行動できる。
新しい環境でも動ける。
こうした強みを持っています。

看護では、患者さんの問題点をたくさん挙げますよね。でも強みを見ることも大事なんですね。

すごく大事。問題点だけを見ると、その人が“できない人”に見えてしまう。でも支援は、その人の強みを使ったほうが続きやすいの。
現代の看護では、患者さんの困りごとだけでなく、ストレングスを見ることが大切です。
ストレングスとは、その人の強みや資源のことです。
たとえば、
家族を大切に思っている。
生活リズムを整えるのが得意。
記録をつける習慣がある。
近所に頼れる人がいる。
仕事への責任感がある。
説明を聞こうとする姿勢がある。
子どものためなら頑張れる。
人に相談できる。
直美の英語力も、まさにストレングスです。
ただし、強みは使える環境があって初めて力になります。
英語ができても、女性というだけで活かす場所がなければ、その力は埋もれてしまいます。
患者さんも同じです。
できる力があっても、環境が整わなければ発揮できません。
看護師は、その人の力が発揮できる環境を一緒に考える役割があります。
ナース目線ポイント④:捨松の言葉から考える“能力が活かされない苦しさ”
第13話でとても印象的なのが、捨松の鹿鳴館への思いです。
捨松は、アメリカで英語や学問を身につけて帰国した女性です。
しかし、その力を十分に活かせる場所は限られています。
女性であるというだけで、社会の中で選べる役割が狭められる。
これは、直美にとっても他人事ではありません。

能力があるのに使えないって、すごく悔しいですね。

そうだね。看護師としても、これは見過ごせないテーマだよ。人は能力がないから苦しいだけではなく、能力を活かす場を奪われることで苦しむことがあるの。
現代でも、能力があっても活かされにくい人がいます。
病気があるために職場で役割を失う。
障害があるために選択肢が限られる。
介護や育児で働き方を制限される。
年齢や性別で判断される。
外国にルーツがあり、言葉や制度の壁がある。
メンタル不調の経験で偏見を受ける。
こうしたことは、その人の自己肯定感や健康に影響します。
看護師は、病名や症状だけでなく、その人がどんな役割を失ったのか、どんな力を発揮できずにいるのかを見る必要があります。
「何ができないか」だけではなく、
「本当は何をしたかったのか」
「どんな力を持っているのか」
「どんな環境なら力を出せるのか」
を一緒に考えることが大切です。
捨松の言葉は、華やかな鹿鳴館の裏にある社会の歪みを見せてくれました。
直美がそこに反応したのは、自分も同じ悔しさを抱えているからだと思います。
ナース目線ポイント⑤:鹿鳴館は“華やかな場所”であり“緊張を強いる場所”
鹿鳴館は華やかな場所です。
でも、看護師目線で見ると、そこは心理的な緊張を強いる場所でもあります。
身分。
服装。
言葉。
礼儀。
視線。
誰が上で、誰が下か。
どんな振る舞いが正しいか。
そうしたルールが見えない形で張り巡らされています。

病院でも、患者さんにとっては緊張する場所かもしれないですね。

その通り。私たちにとっては日常の職場でも、患者さんにとって病院は緊張する場所。専門用語、白衣、機械、忙しそうなスタッフ、聞き慣れない説明。全部がプレッシャーになることがあるよ。
鹿鳴館で直美が働けるのは、英語力や度胸があるからです。
でも、誰もがその場で自然に動けるわけではありません。
病院でも同じです。
患者さんは、診察室でうまく話せないことがあります。
医師の前で緊張して質問を忘れることがあります。
看護師に遠慮して不安を言えないことがあります。
「はい」と答えていても、本当は理解できていないことがあります。
だから看護師は、緊張をほどく声かけが必要です。
「聞きたいことは、あとからでも大丈夫ですよ」
「今の説明でわかりにくかったところはありますか」
「メモを見ながら一緒に確認しましょう」
「急がなくて大丈夫です」
「ここでは遠慮せず聞いてくださいね」
患者さんが安心して話せる空気を作ることも、看護の大切な役割です。
ナース目線ポイント⑥:小日向との出会いから考える“第一印象と信頼”
第13話では、鹿鳴館に海軍中尉の小日向が登場します。
小日向はアメリカ帰りで、海軍中尉という肩書きを持っています。
でも、鹿鳴館の華やかさに圧倒されるような素直さや、直美に対して丁寧に自己紹介する姿も見せます。
短い場面でも、人柄が伝わる出会いでした。

小日向さん、肩書きはすごいけど、少し親しみやすい感じがしました。

第一印象って大きいよね。看護でも、患者さんが最初に受ける印象は、その後の信頼関係に影響することがあるよ。
看護師と患者さんの出会いも、最初の数分が大切です。
忙しそうに見える。
目を合わせない。
説明が早い。
名前を呼び間違える。
話を遮る。
これだけで、患者さんは「この人には話しにくい」と感じることがあります。
反対に、
名前を確認する。
目線を合わせる。
短くても挨拶する。
目的を説明する。
相手のペースを見る。
不安を聞く。
こうしたことが、信頼の入口になります。
小日向の登場は短いですが、直美にとっては「この人は少し違うかもしれない」と感じる出会いだったのかもしれません。
看護師も、患者さんにとっての第一印象を大切にしたいです。
ナース目線ポイント⑦:りんの初給金と“母としての安心”
りんの初給金は、りん本人だけでなく、環にとっても大きな意味があります。
母親が働いて収入を得ることは、子どもの生活の安定につながります。
食事。
衣類。
住まい。
医療。
安心して眠れる環境。
母親の表情。
これらは子どもに影響します。

環ちゃんも、りんちゃんが少し安心すると、その空気を感じますよね。

そうだね。子どもは大人の表情や声のトーンをよく見ている。保護者が少しでも安心できることは、子どもの安心にもつながるよ。
母子支援では、子どもだけを支えるのではなく、保護者を支えることが大切です。
保護者が眠れているか。
食べられているか。
働けているか。
相談できる人がいるか。
自分を責めすぎていないか。
経済的に追い詰められていないか。
これらは、子どもの安全にも関わります。
りんが初給金を得たことで、環を守るための土台が少し増えました。
看護師は、子どもの健康を見るとき、保護者の生活の安定もセットで見る必要があります。
ナース目線ポイント⑧:直美の“結婚相手探し”をどう見るか
第13話で直美は、鹿鳴館で働きながら結婚相手を探そうとします。
現代の感覚だけで見ると、少し打算的に見えるかもしれません。
でも、当時の女性にとって、結婚は生活や社会的立場を大きく左右する選択でした。
直美は、ただ恋を探しているだけではありません。
自分が生きていく道を探しているのです。

結婚相手探しというより、生きるための選択肢探しなんですね。

そうだと思う。時代や環境によって、人が選べる手段は変わるよね。看護師は、自分の価値観だけで相手の選択を判断しないことが大切だよ。
患者さんや家族の選択が、医療者から見ると理解しにくいことがあります。
退院を急ぐ。
仕事を優先する。
家族に頼りたくない。
制度を使いたがらない。
治療より生活を優先する。
でも、その背景には、その人なりの事情があります。
お金。
家族関係。
過去の経験。
恥ずかしさ。
社会的立場。
失いたくない役割。
直美の結婚相手探しも、直美なりの生存戦略として見ると、単純に笑ったり責めたりできません。
看護師は、相手の選択の奥にある「何を守りたいのか」を見たいです。
ナース目線ポイント⑨:身分を偽ることのリスクと背景
直美は身分を偽って鹿鳴館の給仕になります。
これは、もちろんリスクのある行動です。
見つかれば信用を失うかもしれません。
罰を受けるかもしれません。
働く場所を失うかもしれません。
周囲を巻き込むかもしれません。
現代の看護師としては、嘘や詐称を肯定することはできません。
でも、なぜ直美がそこまでしたのかを考えることはできます。

リスクがあるのに、どうしてそこまでして鹿鳴館に入ったのかを考える必要があるんですね。

そう。危険な行動や望ましくない行動があったとき、行動だけを責めるのではなく、その背景を見ることが大切。もちろん安全やルールは守る。でも、背景を見ないと支援につながらないよ。
看護の現場でも、患者さんが事実を言えないことがあります。
薬を飲んでいないのに飲んだと言う。
飲酒量を少なく話す。
生活の困窮を隠す。
家族関係の問題を言わない。
DVや虐待を否認する。
受診できなかった理由をごまかす。
それを見つけたとき、ただ「嘘をついた」と責めると、相手はさらに話せなくなります。
なぜ言えなかったのか。
怒られると思ったのか。
恥ずかしかったのか。
支援を失うのが怖かったのか。
自分でも認めたくなかったのか。
背景を見て、必要な支援につなげることが大切です。
直美の行動も、彼女が置かれた社会の制限と無関係ではありません。
リスクを見ながら、背景も見る。
これは看護師に必要な視点です。
ナース目線ポイント⑩:認められる経験は人を前に進める
第13話では、りんも直美も、それぞれの場所で「働く人」として認められ始めています。
りんは瑞穂屋で働き、初給金をもらいます。
直美は鹿鳴館で英語を生かし、給仕として動きます。
どちらも、まだ不安定です。
でも、以前のようにただ行き場を探している状態ではありません。
自分の力を使い始めています。

認められると、人って前に進めるんですね。

そうだよ。看護でも、患者さんや新人さんが少しでもできたことを認めるのは、とても大切。大げさに褒めるというより、事実として返すことが力になるの。
たとえば、新人看護師に対して、
「報告の順番が前より整理できていたよ」
「患者さんへの声かけが落ち着いていたね」
「迷った時点で相談できたのはよかった」
「準備を先に確認していたね」
と伝える。
患者さんに対して、
「昨日より水分が取れていますね」
「痛みを早めに伝えてくれたので対応できました」
「薬の時間を覚えようとしているのが大事です」
「退院後の不安を話してくれて助かります」
と伝える。
こうした言葉は、その人の自己効力感を支えます。
りんの初給金も、直美が鹿鳴館で働けていることも、2人にとって「自分はやれるかもしれない」と思える経験になっていきます。
新人看護師が臨床で使える観察ポイント
第13話から、新人看護師さんが臨床で使えるポイントをまとめます。
1. 患者さんの役割が失われていないか
病気や入院によって、人はそれまでの役割を失うことがあります。
親としての役割。
仕事での役割。
家事を担う役割。
地域での役割。
家族を支える役割。
その喪失感は、心の健康に影響します。
「入院前はどんな生活をしていましたか」
「退院後に戻りたい役割はありますか」
と聞くことが大切です。
2. 収入や仕事が治療に影響していないか
患者さんが働いているかどうかだけでなく、治療と仕事が両立できるかを見ます。
通院できるか。
薬代を払えるか。
仕事を休めるか。
職場に相談できるか。
収入減への不安はあるか。
仕事と治療は切り離せません。
3. 本人の強みを見つけているか
問題点だけでなく、強みを見ます。
学ぶ力。
家族を思う気持ち。
仕事を続けてきた経験。
相談できる人。
記録する習慣。
生活の工夫。
強みを支援に活かすことで、患者さんの行動につながりやすくなります。
4. 緊張する場所で話せているか
病院は、患者さんにとって緊張する場所です。
診察室で言えなかったこと。
説明後に不安になったこと。
家に帰ってから困りそうなこと。
こうしたことを、看護師が拾えるようにします。
5. “嘘”の背景を見ているか
患者さんが事実と違うことを言ったとき、すぐ責めるのではなく、背景を見ます。
言えなかった理由があるかもしれません。
恥ずかしさ、恐怖、不信感、制度への不安、家族関係。
背景を見たうえで、安全に必要な情報を確認します。
先輩・医師・MSWへの報告例
新人看護師さん向けに、現場で使いやすい報告例をまとめます。
仕事と治療の両立が心配なとき
「患者さんは退院後すぐに仕事復帰を希望していますが、通院日を確保できるか不安があるようです。収入面の心配も強いため、復職時期や支援制度についてMSWへ相談したいです。」
役割喪失がつらそうなとき
「入院前は家事と孫の世話を担っていた方で、現在『何もできない』と落ち込んでいます。病棟内でできるセルフケアを増やしながら、退院後に戻りたい役割を一緒に確認したいです。」
経済的不安がありそうなとき
「薬代や通院費について具体的な不安を話されました。治療継続に影響する可能性があるため、高額療養費制度や利用できる制度について専門職につなげたいです。」
服薬できていないことを言いにくそうなとき
「当初は内服できていると話していましたが、詳しく聞くと副作用への不安と薬代の心配から飲めていない日があるようです。責めずに理由を整理し、医師へ共有したいです。」
よくある質問
Q. 患者さんの仕事や収入のことまで聞いていいのですか?
聞いて大丈夫です。
ただし、興味本位ではなく、治療継続や退院後の生活に関係するために確認します。
「通院や薬の継続に困りごとがないか確認しています」
と目的を伝えると、患者さんも答えやすくなります。
Q. 患者さんが事実と違うことを言ったら、どう対応しますか?
まず安全に関わる情報は確認します。
そのうえで、なぜ言えなかったのかを責めずに聞きます。
「怒るためではなく、安全に治療するために確認しています」
と伝えると、話しやすくなることがあります。
Q. 新人看護師の“できたこと”は、どう伝えるとよいですか?
大げさに褒める必要はありません。
「報告の順番が整理できていた」
「迷った時点で相談できた」
「患者さんに確認してから動けた」
など、具体的な行動を事実として伝えると、次につながります。
Q. 患者さんの強みが見つからないときはどうしたらいいですか?
特別な才能でなくて大丈夫です。
家族を大切にしている。
毎日同じ時間に薬を飲もうとしている。
わからないことを質問できる。
困ったことを話せる。
そうした小さな力も、支援に活かせる強みです。
まとめ:第13話は“働く尊厳”と“認められる力”を考える回
第13話では、りんと直美がそれぞれの場所で働き始めた姿が描かれました。
りんは瑞穂屋で懸命に働き、卯三郎から初給金を受け取ります。
直美は鹿鳴館で英語を生かして働き、捨松の思いを知り、小日向と出会います。
華やかな鹿鳴館。
地道な瑞穂屋の仕事。
まったく違う場所ですが、どちらにも「自分の力を使って生きる」というテーマがあります。
✅ 初給金は生活再建と自己効力感のサイン
✅ 働くことは収入だけでなく尊厳につながる
✅ 本人の強みは、環境があって初めて力になる
✅ 能力があるのに活かされない苦しさは健康にも影響する
✅ 病院も患者さんにとっては緊張を強いる場所
✅ 第一印象は信頼関係の入口になる
✅ 保護者の安心は子どもの安心にもつながる
✅ 行動の背景を見ることが支援につながる

第13話は、りんちゃんの初給金が嬉しかったです。でも、捨松さんや直美ちゃんの言葉を考えると、能力があっても社会が受け止めてくれない苦しさもあるんですね。

そうだね。看護師は、患者さんや新人さんが持っている力を見つける仕事でもあると思う。そして、その力が発揮できる環境を一緒に考えることも大切。人は認められる経験で、少しずつ前に進めるからね。
りんは、初給金を受け取りました。
それは、環との暮らしを支える小さな土台です。
直美は、鹿鳴館で自分の英語力を使って働いています。
それは、自分の未来を切り開くための挑戦です。
2人はまだ不安定です。
でも、自分の力を使い始めています。
看護師も、患者さんや家族、新人看護師が「自分にもできる」と感じられる瞬間を大切にしたいですね。
その小さな実感が、次の一歩になります。
第13話は、しーちゃん的には「働く尊厳」と「認められることの力」を考える、とても大切な回でした。
新人看護師さんも、できなかったことだけで自分を見ないでください。
昨日より少しできたこと。
迷ったときに相談できたこと。
患者さんの表情に気づけたこと。
それも、ちゃんと成長です。
そして患者さんにも、その人の中にある力を見つけて返せる看護師でいたいですね。
参考:
・シネマトゥデイ「朝ドラ『風、薫る』直美(上坂樹里)が海軍中尉(藤原季節)と出会う 第13回あらすじ」
https://www.cinematoday.jp/news/N0154275
・Real Sound「『風、薫る』第13話、小日向役の藤原季節が初登場 鹿鳴館で直美(上坂樹里)と出会う」
https://realsound.jp/movie/2026/04/post-2365251.html
・Real Sound「『風、薫る』藤原季節がわずか2分で残した“爪痕” りんと直美に吹いた新しい恋の風」
https://realsound.jp/movie/2026/04/post-2367712.html
・WEBザテレビジョン「上坂樹里“直美”は鹿鳴館で働きながら結婚相手を探し、見上愛“りん”は瑞穂屋の仕事で初給金をもらうことに」
https://thetv.jp/news/detail/1339020/
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