〜全部できなくていい。これだけで十分〜
今日も患者さんへのケア、お仕事お疲れ様です
あなたの働きはきっとケアした方の助けになっています
あなたの頑張りや辛さはあなたの力になっています
今日を過ごせた自分をよく頑張ったと認めて大丈夫です
こんにちは!
救急病棟の仕事はいっぱい覚えなきゃいけないことありますが、まずは3つ覚えよう!
なぜかというと、救急病棟は
・情報量が多すぎる(緊急入院患者が多い)
・最初から全部を覚えるのは無理(人間だからね)
だから絞って優先的に3つから覚えていきましょう〜

ほんと、救急病棟って大変!勤務するたびに緊急入院した患者さんがいて、情報収集に時間がかかって。。3つで本当にいいの?

うん、まずは3つで大丈夫!いきなり全部は覚えられないからね。優先順位をつけて取り組んでいく必要があるよ。さぁ、見ていこう〜
<今回の記事で達成できること!>
・最初に覚えること3つを意識すれば迷うことが減る
<本日の結論>
1.優先順位は、患者さんの「今」を見ること
2.わからないことを「分からない」ということ
3.完璧を目指さず「今日の役割」をこなすこと
<もくじ>
1.優先順位は、患者さんの「今」を見ること
2.わからないことを「分からない」ということ
3.完璧を目指さず「今日の役割」をこなすこと
4.番外編!覚えなくていいこと!
5.先輩からのアドバイス
6.まとめ
1.優先順位は、患者さんの「今」を見ること

救急病棟では、患者さんの容態が変わりやすいです
先読みして、急変するかもしれないなど考えると観察が複雑になります
そこで、新人看護師がまず考えるべきことは
●今、この瞬間に危ないかどうか● です
呼吸の様子、血圧などを含む循環動態、意識の状態など深呼吸して「今」を観察しましょう
詳しい観察を知りたい方のためにリンク貼っておきます
●モニターよりも患者さんを見る● です
心電図モニターや経皮的動脈血酸素飽和度の機器をつけていることが多いと思いますが
これらの値が正常だから大丈夫と考えず
患者さんが苦しそうにしてないかな、顔が白くなってないかな、ぐったりしていないかなど患者さんの様子を見ましょう
「危ないかも」に気付けるだけで合格です
●迷ったら人を「呼ぶ」「聞く」●
これは、人に聞いた方がいいかな?人を呼んだ方がいいかな?と迷ったら行動しましょう
もし、何か重大なことが起きていたら行動してよかった。となりますし、
何もなかったら、患者さんにとってよかったということです
看護師は物事をオーバーに捉えて行動して良い職種だと私は思います
オーバートリアージと言いますが、患者さんのために迷ったら行動しましょう!
2.わからないことを「分からない」ということ

先ほども書きましたが、看護師はオーバートリアージして良い職種です
・迷ったら聞く
・分からない、と思ったら聞く
・危ないと思ったら呼ぶ、言う
これが本当に大切です
聞いたり、報告することを迷って遅くなると怒られる確率は上がります
報告しずらいなぁって思うことはよくわかりますし、報告が遅れて怒られると言うのは新人看護師あるあるではあります
「患者さんのために言うんだ!」と心を強く持って先輩に声をかけましょう
聞く時のコツは
「今聞いていいですか?」や「今相談してもよろしいですか」などお伺いを立てることです
話を聞いてもらうには必要な態度で関わる必要があります
例えば
「先輩、今お時間大丈夫ですか?1号室のAさんが調子悪そうに見えます。一緒に見ていただきたいです」
コツは結論を先にバシッと言うことです。ダラダラ話さない方がいいです
この積み重ねが信頼を産みます
聞ける新人=信頼される新人 となっていくと私は思います
3.完璧を目指さず「今日の役割」をこなすこと

今日担当する患者さんのケアやフリー業務などその日任されたことに専念しましょう
みなさんの仕事内容と先輩の仕事内容では求められていることは違うため、比べる必要はありません
みなさんの求められていることは、「完璧でなくてもなんとかやりきれたらそれでいい」です
そして、1日に達成すべきは「1つ」です
焦りなどもあることはわかります
でも、皆さんは必ず成長します。1日1つを心がけて自分にプレッシャーをかけすぎずにやっていきましょう
焦らずやることも大切です
また、完璧にやること=安全とは限りません
完璧にできることよりも、明日も病棟に来て継続して取り組んでいくことが一番の戦力になります
4.番外編!覚えなくていいこと!
●全てのケア方法や手技を一気に覚えること●
→全く必要ありません。頼まれたこと、その日行った手技を1つとしましょう
●空気を完全に読もうとすること●
→これは、いつになっても難しいです。現場の空気感ってあるなってぐらいにしておきましょう
読もうとすると読めなかった時につらくなるので
●一人で抱え込むこと●
→先輩や同期、病院街の友達、家族。誰でもいいので、辛かったこと、おかしいと思ったこと、悔しいこと、嬉しいと感じたこと、なんでもいいので吐き出していきましょう
新人看護師みんな同じような道を通りますので、大丈夫。普通のことです
5.先輩からのアドバイス

●最初はスピードよりも安全重視で●
→医療現場は安全であることが何よりも重要です。スピードももちろん大事ですが、優先すべきは安全であること。焦らずにやることが大事だと思います
●救急病棟は”早い人”より”止まれる人”が残る●
→決断や作業が早いことはかっこよく見えたり、完璧に見えたりしますが、それよりもおかしいと思った時に止まれる人でいることが大切です
- 救急病棟の基本「ABCDEアプローチ」——優先順位の根拠を理解しよう
- バイタルサインの「正常」と「異常」——数字が持つ意味を理解する
- 「わからない」を言う技術——報告・連絡・相談の実践ガイド
- 緊急入院患者の受け入れ——新人看護師が覚える初動フロー
- 救急病棟でよく見る「急変パターン」と新人看護師の初動対応
- 「完璧を目指さない」の科学——認知負荷とセルフケアの話
- 先輩から学ぶ技術——シャドーイングとフィードバックの活用法
- 救急病棟で働き続けるためのメンタルヘルス管理
- よくある質問(FAQ)——救急病棟新人看護師の疑問を解決
- 救急病棟の1日の流れ——新人看護師が知っておくと安心できるタイムライン
- 救急病棟でよく使われる薬剤——新人看護師が押さえたい基礎知識
- 救急病棟新人看護師の成長ロードマップ——1年目の見通しを持つ
- 関連記事のご案内
- 救急病棟での患者・家族とのコミュニケーション術
- 最初の1ヶ月を乗り越えるためのチェックリスト
救急病棟の基本「ABCDEアプローチ」——優先順位の根拠を理解しよう
「患者さんの今を見る」という考え方の土台となるのが、救急医療の世界で世界標準として使われている「ABCDEアプローチ」です。この5つの順序は、生命の危機に直結するものから順番に観察・介入するためのフレームワークです。
| 項目 | 英語 | 内容 | 新人が確認すること |
|---|---|---|---|
| A | Airway(気道) | 気道が開通しているか | いびき音・ストライダー・発声できるか |
| B | Breathing(呼吸) | 呼吸の質と量 | 胸郭の動き・呼吸数・SpO₂・呼吸補助筋の使用 |
| C | Circulation(循環) | 血液が全身に届いているか | 血圧・脈拍・皮膚色・冷感・CRT2秒以内か |
| D | Disability(意識) | 脳への血流と意識レベル | GCS・瞳孔・四肢麻痺・血糖値 |
| E | Exposure(体温・外表) | 全身の異常はないか | 体温・外傷・皮疹・浮腫・腹部所見 |
この順序には理由があります。Aが保たれなければBは機能せず、BがなければCも意味を失います。上から順番に確認することで、「見落とし」と「焦り」の両方を防げます。
ABCDEって最初は難しく聞こえるけど、覚えてしまえばすごく便利な観察の地図になるよ!急いでいる救急病棟でも、この順番で見ていけば頭が整理されるんだ。
新人看護師が最初にマスターすべき「A・B・C」の観察ポイント
- A(気道):患者さんに話しかけて「声が出るか」確認。声が出れば気道は開通。出なければ即座に報告
- B(呼吸):1分間の呼吸数(12〜20回が正常)、胸の動きが左右対称か、SpO₂95%以上か
- C(循環):収縮期血圧90mmHg以上、脈拍60〜100回/分、爪を押して離した後2秒以内に色が戻るか(CRT)
最初のうちはABCの3つだけでも意識して観察できれば十分です。急変のほとんどはA・B・Cのいずれかに異常が現れます。「何かおかしい」という直感を感じたら、まずA→B→Cの順で確認しましょう。
患者さんの部屋に入ったとき、まず30秒でA・B・Cを目視確認しましょう。胸が上下しているか、顔色はどうか、呼びかけに反応があるか。この習慣が急変の早期発見につながります。
バイタルサインの「正常」と「異常」——数字が持つ意味を理解する
救急病棟では1時間ごと、あるいは15分ごとにバイタルを測定する場面もあります。数字を読み取るだけでなく、「何が危険か」「どの数値の変化が意味を持つか」を理解することが、新人看護師に求められる力です。
成人の基準値と要注意ライン
| バイタル | 正常範囲 | 要注意ライン | すぐ報告ライン |
|---|---|---|---|
| 血圧(収縮期) | 100〜140 mmHg | 90〜100 or 160〜180 | <90 or >180(症状あり) |
| 脈拍 | 60〜100 回/分 | 50〜60 or 100〜120 | <50 or >130(持続) |
| 体温 | 36〜37.4℃ | 37.5〜38.4 or <36 | ≥39.0 or <35.5(低体温) |
| 呼吸数 | 12〜20 回/分 | 20〜25 or <12 | ≥25 or <10(要介入) |
| SpO₂ | 96〜100% | 93〜95% | <92%(酸素投与中も含む) |
| 意識(GCS) | 15点 | 13〜14点 | ≤12点 or 急激な低下 |
ただし、数値単体ではなく「変化の幅と速さ」が重要です。普段の血圧が160mmHgの高血圧患者が入院しているなら、130まで下がることの方が危険かもしれません。「この患者さんのベースライン」と比較する視点を持ちましょう。
バイタルを測定するときのコツ
- 測定前に患者さんの様子(表情・呼吸音・会話)を先に確認する
- 血圧は左右差が10mmHg以上あれば報告(大動脈解離の可能性)
- 脈拍は機械だけでなく手で触れて「リズムの乱れ」を感じ取る
- 呼吸数は患者さんに気づかれないように1分間計測する(意識すると変わるため)
- 測定値が「おかしい」と感じたら再測定し、それでも異常なら報告
バイタル測定って「数字を記録するだけの作業」じゃないんだよ。先輩看護師は測定しながら患者さんの全体的な状態を同時に評価してるんだよね。最初は数字だけでいいけど、慣れてきたら「なぜこの値なのか」を考えながら測定してみて!
「わからない」を言う技術——報告・連絡・相談の実践ガイド
「わからないことを分からないと言う」——これは単に「正直に言う」という話だけではありません。誰に、何を、どのように伝えるかというコミュニケーション技術の問題です。救急病棟のような忙しい環境では、効率的に「わからない」を伝えるスキルが患者さんを守ります。
「わからない」を伝える3段階
| 状況 | 伝え方の例 | タイミング |
|---|---|---|
| 処置の方法がわからない | 「○○の手技はまだ見学のみで未経験です。一緒に確認していただけますか」 | 処置開始前に必ず |
| 患者の状態変化の意味がわからない | 「SpO₂が下がってきていますが、これは報告が必要ですか?」 | 気づいたらすぐ |
| 指示の内容がわからない | 「”prn”というのはどういう意味でしたか。確認させてください」 | 指示受け時に即座に |
報告のタイミングを逃さないための判断基準
報告するか迷ったときは「5秒ルール」を使いましょう。5秒考えても迷っているなら、それは報告すべきサインです。報告して「なぜ?」と聞かれても「患者さんのことが気になったので」と答えれば良い。過剰報告を恐れる必要はありません。
- 即時報告:バイタル異常・意識変化・呼吸苦・胸痛・出血・転倒(5分以内)
- 早めの報告:発熱・疼痛増悪・排尿・排便の変化・患者の不安や訴え(30分以内)
- 次の機会に報告:軽微な状態変化・申し送り事項(申し送りや回診時)
「聞きにくい先輩」への伝え方のコツ
忙しそうな先輩に声をかけるのは勇気が要ります。そんなときは「一言だけよいですか」と断って「○○室の○○さんのSpO₂が92%です。今よろしいですか」と要件を先に言いましょう。先輩は状況を把握しやすくなり、反応が変わります。
「こんなことで聞いていいのかな」って思う新人さんが多いんだけど、先輩看護師も元は同じだったんだよ。聞かれること自体は迷惑じゃないよ。「自分で判断して失敗する」方が先輩も困るから、遠慮なく聞いて!
報告:業務の進捗・患者の変化を上司・先輩に伝える。連絡:関係者全員に必要な情報を共有する。相談:判断に迷ったとき、決断前に意見を求める。この3つを意識するだけで、チームの安全が大きく変わります。
緊急入院患者の受け入れ——新人看護師が覚える初動フロー
救急病棟の最大の特徴は「緊急入院が突然来る」ことです。この突然感に慌てないために、受け入れの基本フローを頭に入れておきましょう。最初は「自分が何もできない」と感じても大丈夫。「先輩の邪魔にならず、指示通りに動く」だけで十分です。
緊急入院受け入れの基本フロー
- 情報収集:救急隊・担当医から「何の患者か・意識状態・バイタル・今やっていること」を聞く
- ベッド・機器の準備:SpO₂モニター・心電図・血圧計・IV(静脈路確保)の準備
- 患者搬入・第一印象:ABCをざっと確認。「今すぐ危ない?」を判断
- バイタル測定・ルート確保:指示に従い測定・採血・ルート確保を分担
- 医師への報告:「現在のバイタル○○、意識GCS○点です」と報告
- 記録:入院時の状態を電子カルテに入力
新人看護師は「走り回らず、役割を確認」が鉄則
緊急時は全員が動き回るように見えますが、実はリーダーが各自に役割を指示しています。新人は「私は何をすれば良いですか?」と先輩に一言確認してから行動しましょう。指示なしで動くと物品を探し回って迷子になるケースが多いです。
| 役割 | 内容 | 新人がやりやすい担当 |
|---|---|---|
| リーダー | 全体の指揮・医師との連携 | →先輩が担当 |
| バイタル担当 | SpO₂・血圧・脈拍測定 | →新人でもできる! |
| ルート確保補助 | 駆血帯・消毒・テープの準備 | →物品準備なら貢献できる |
| 記録係 | 入院時の状態を記録 | →先輩の口頭指示をメモ |
| 家族対応 | 家族への説明・誘導 | →先輩と一緒に対応 |
緊急入院って最初は「何もできない」ってなりがちだけど、物品の場所を覚えたり、バイタルを測るだけでもチームの助けになるよ。焦らず「今自分にできること」を探してみて!
救急病棟でよく見る「急変パターン」と新人看護師の初動対応
救急病棟に配属されると、必ず遭遇するのが急変場面です。初めて急変に遭遇すると頭が真っ白になりますが、よく起こるパターンを事前に知っておくだけで、初動の一手が変わります。
パターン①:SpO₂が急に下がった
- ①まず患者さんに声をかけ、意識・呼吸を確認する
- ②酸素マスク・カニューラがずれていないか確認する
- ③体位を変える(ファウラー位30〜45度など)
- ④「SpO₂○%に低下しました」とすぐ先輩・医師に報告
- ⑤指示があれば酸素流量を増やす
パターン②:患者が呼びかけに反応しない(意識低下)
これは最優先の緊急対応です。「大丈夫ですか!」と大きな声で呼びかけ、反応がなければ肩を軽く叩く。それでも反応がなければ即座に大きな声でスタッフを呼びましょう。「○号室で意識消失があります!来てください!」と叫ぶことが最重要です。
パターン③:急に血圧が下がった
- 頭を低くして足を高くする(ショック体位)
- 酸素投与の確認
- IV(静脈ライン)が確保されているか確認
- 「血圧○○に低下、意識あり・なし」を即座に報告
- 医師の指示があるまで投薬・操作は行わない
| 症状 | 最初の一手 | 絶対に避けること |
|---|---|---|
| SpO₂低下 | 声かけ・体位変換・報告 | 酸素量を勝手に変えない(指示前) |
| 意識消失 | 大声でスタッフを呼ぶ | 一人で対処しようとしない |
| 血圧低下 | ショック体位・報告 | 歩かせる・座位にする |
| 胸痛訴え | 安静・12誘導心電図の準備 | 患者を動かす・待つ |
| 痙攣発作 | 安全確保・時間計測・報告 | 口の中に物を入れない |
急変のとき、新人が「何かしなきゃ」って焦って動き回ると逆に危ないこともあるよ。「大声でスタッフを呼ぶ」「患者から離れない」「時間を記録する」——この3つだけできれば十分!あとは先輩に任せて指示を待ってね。
「完璧を目指さない」の科学——認知負荷とセルフケアの話
「完璧を目指さず今日の役割をこなす」という考え方には、心理学・認知科学の裏付けがあります。人間の脳が一度に処理できる情報量(ワーキングメモリ)には限界があり、新しい環境では通常の何倍もの認知負荷がかかります。完璧を目指すとこの負荷が過剰になり、かえってミスが増えることが研究で示されています。
新人看護師の認知負荷が高い理由
- 患者さんの情報(病名・既往歴・内服薬・状態)を同時に複数処理する
- 処置の手順を考えながら実施する(自動化されていない)
- 先輩の表情や言葉を読み取り、行動を選択する
- 急変の可能性を常にバックグラウンドで考え続ける
- 記録・申し送り・指示受けを並行して行う
これだけのタスクを同時処理しながら完璧を目指せば、脳はパンクします。「今日は○○だけできれば合格」と範囲を絞ることで、その範囲での質が上がります。
救急病棟で「折れない新人」が実践していること
| 習慣 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 業務開始前の「今日の目標1つ」 | 「今日はバイタル測定を素早くできるようにする」など | 達成感が積み重なり自信になる |
| ミスをした後の「3行振り返り」 | 何が起きたか・なぜ起きたか・次回どうするか | 同じミスを減らし成長を実感できる |
| 勤務終了後の「できたこと探し」 | 「今日は○○ができた」を1つ見つける | ネガティブ思考のループを防ぐ |
| 先輩へのフィードバック依頼 | 「今日の自分の行動で改善点があれば教えてください」 | 客観的な評価で成長が加速する |
「完璧な新人看護師」はいないよ。でも「少しずつ成長している新人看護師」はいっぱいいる。毎日1%の成長でも、365日続けたら大きな力になるよ。焦らず、今日の自分と比べていこう!
救急病棟の新人看護師が「辛い」と感じるのは当たり前のことです。それは脳が全力で新しいことを処理している証拠。辛さを感じない新人は、逆に「何も吸収していない」可能性があります。辛さを感じながらも続けていることに、誇りを持ってください。
先輩から学ぶ技術——シャドーイングとフィードバックの活用法
救急病棟で最も速く成長できる方法は「優れた先輩を観察し、言語化し、真似る」ことです。これをシャドーイングと言います。教科書に書かれていない「現場の技」は、先輩の動きの中に全て詰まっています。
シャドーイングで観察すべき3つのポイント
- 観察の順序:先輩が患者さんの部屋に入った瞬間、どこを・どの順番で見ているか
- 報告の言葉選び:どんな言葉で、どの情報を選んで、どのタイミングで報告しているか
- 優先順位の判断:複数の患者で問題が起きたとき、どちらを先に対応しているか・その理由
フィードバックを正しく受け取るためのコツ
先輩からの指摘は成長の材料です。ただし、全ての指摘を完璧に覚えようとするとパンクします。当日の指摘は「今日の1つの学び」として消化し、繰り返し言われることは「自分の課題」として重点的に取り組みましょう。
- 指摘を受けたらその場でメモを取る習慣をつける
- 「具体的にどうすれば良かったですか?」と改善策を聞く
- 翌日「昨日のアドバイスを実践しました」と報告する(先輩のモチベーションが上がる)
- 複数の先輩に同じことを言われたら「絶対直す」項目として優先する
先輩のやり方を「見るだけ」じゃもったいないよ!「なんでそうしたんですか?」って一言聞けるだけで学びが10倍になるよ。質問は最大の学習ツールだよ!
先輩との関係を良くする「小さな習慣」
- 指示を受けたら「わかりました」だけでなく復唱して確認する
- 「ありがとうございます」を惜しみなく伝える(先輩も人間です)
- 処置の前後に「終わりました」「確認していただけますか」を入れる
- 自分の考えを「○○だと思うのですがいかがですか?」と仮説で話す
救急病棟で働き続けるためのメンタルヘルス管理
救急病棟は、看護師にとって精神的に過酷な環境のひとつです。患者さんが突然亡くなる場面、暴言・暴力を受けるリスク、超過勤務や夜勤連続、判断ミスへの恐怖——これらが重なると、燃え尽き症候群(バーンアウト)になる新人看護師が少なくありません。
バーンアウトの早期サインを知っておく
- 出勤前に身体的症状(頭痛・腹痛・吐き気)が続く
- 「また怒られるかも」という考えが頭から離れない
- 帰宅後も患者さんのことが心配で眠れない
- 患者さんの訴えに「面倒くさい」と感じるようになった
- 以前は楽しかった趣味や食事が楽しくなくなった
これらのサインが2週間以上続く場合、一人で抱え込まずに職場の相談窓口や産業保健師、またはかかりつけ医に相談してください。
日常のセルフケア習慣
| 習慣 | 具体的な方法 | 効果 |
|---|---|---|
| オフ時間の「切り替えルーティン』 | 帰宅後にシャワー・着替え・好きな飲み物 | 仕事モードから解放 |
| 運動(週2〜3回) | 20分のウォーキングでもOK | コルチゾール低下・睡眠改善 |
| 愚痴の出し方を決める | 信頼できる同期や家族に「愚痴タイム5分」 | 感情をため込まない |
| 「今日できたこと」ノート | 寝る前に1行だけ書く | 自己効力感の維持 |
| 勤務外の相談先確保 | 職場外の看護師の友人・先輩など | 客観的視点と安心感 |
メンタルの消耗は、頑張っている証拠でもある。でも頑張りすぎは長続きしないよ。「患者さんを守るためには、まず自分を守ること」——これは本当に大切なことだよ。
よくある質問(FAQ)——救急病棟新人看護師の疑問を解決
Q1. 救急病棟に配属されて不安しかありません。大丈夫でしょうか?
不安を感じているということは、業務の難しさを正しく理解しているということです。不安がない新人の方が危うい場合があります。不安は「もっと学ぼう」「確認しよう」というブレーキとして機能します。完璧にできなくて当然。まず3つを意識することから始めましょう。
Q2. 急変に遭遇したとき、頭が真っ白になりそうです
それは経験した全ての看護師が通る道です。「頭が真っ白になったら大声でスタッフを呼ぶ」これだけ覚えておけばOKです。一人で解決しようとせず、助けを呼ぶ勇気が患者さんを救います。
Q3. 先輩に怒られてばかりで辞めたくなります
指摘される内容をよく聞いてみてください。多くの場合、「患者安全への強いこだわり」から来ています。怒り方は問題があっても、指摘の内容は正しいことが多いです。また、どうしても人間関係が改善しない場合は師長・プリセプターに相談する権利があります。
Q4. 夜勤が怖いです。何に気をつければいいですか?
夜勤は人数が少ない分、一人一人の責任が増します。特に意識すべきは「一人で判断しない」こと。夜間でも当直医や夜勤リーダーがいます。「こんな時間に連絡して大丈夫かな」と思っても、緊急なら必ず報告しましょう。患者さんの安全が最優先です。
Q5. 物品の場所を覚えるだけで精一杯です
最初の1〜2ヶ月は物品の場所を覚えるのが仕事です。「どこに何があるか即座に取れる」ようになるだけで、緊急時のチームへの貢献度が大きく上がります。焦らず、物品マップを自分で作成してみるのも良い方法です。
Q6. 救急病棟の仕事に向いていないかもしれないと感じます
向いているかどうかは、最低でも1年経ってから判断してください。救急病棟は環境に慣れるまでに最も時間がかかる病棟のひとつです。1年目の「向いていない感」は、ほぼ全員が感じます。もし本当に限界なら、別の病棟への異動も選択肢のひとつです。我慢し続けることが正解ではありません。
救急病棟の1日の流れ——新人看護師が知っておくと安心できるタイムライン
救急病棟の勤務がどのような流れになっているかを知っておくだけで、心理的なゆとりが生まれます。「次に何が来るか」が分かると、準備が整いやすくなります。
日勤帯の典型的な流れ(8:30〜17:30勤務の場合)
| 時間帯 | 主な業務 | 新人が特に意識すること |
|---|---|---|
| 8:30〜9:00 | 申し送り受け・情報収集 | 患者ごとに「今日の観察ポイント」をメモする |
| 9:00〜10:00 | 朝のバイタル測定・状態確認 | ABCDE意識でA・B・C確認。変化があれば即報告 |
| 10:00〜12:00 | 処置・検査・投薬・医師回診補助 | 指示変更を見落とさないよう電子カルテをこまめに確認 |
| 12:00〜13:00 | 昼の観察・食事介助・内服確認 | 食事量・内服状況を記録。「食べない」は報告対象 |
| 13:00〜15:00 | 処置の続き・緊急入院受け入れ | 緊急入院の連絡が来たら即先輩に報告し指示を仰ぐ |
| 15:00〜16:30 | 夕方バイタル・退院・転棟対応 | 退院時の患者説明は先輩と一緒に行う |
| 16:30〜17:30 | 記録・申し送り準備 | 申し送りはSBARを意識して構造化する |
夜勤帯の特徴と注意点
夜勤(16:30〜翌9:00など)はスタッフが日勤の半分以下になります。それだけに「気になったら即報告」の原則が昼間以上に重要です。夜間は患者さんの訴えが聞こえにくくなるため、定時の巡視(1〜2時間ごと)を必ず行いましょう。
- 23:00頃:深夜の最終バイタル確認。睡眠中の患者の胸郭の動きを目視確認
- 3:00頃:最も眠気が強い時間帯。自分の覚醒を意識的に保つ(冷水・軽い体操)
- 5:00頃:朝の検温開始。起床時の状態変化を早期発見できるチャンス
- 7:00〜:採血・点滴交換・朝の処置。患者さんのリズムが動き出す
夜勤って最初はびっくりするくらい眠いし、急変が怖いよね。でも夜勤に慣れてくると「チームで一緒に夜を乗り越えた」っていう連帯感が生まれてくるよ。あの感覚はちょっと特別だよ!
救急病棟でよく使われる薬剤——新人看護師が押さえたい基礎知識
救急病棟では様々な薬剤が使用されますが、新人のうちから「全ての薬剤を覚える」必要はありません。まずは使用頻度が高い薬剤の目的・副作用・投与時の注意点を理解することから始めましょう。「この薬を入れると何が起こるか」を知ることが、投与後の観察につながります。
救急病棟でよく使う薬剤カテゴリ
| カテゴリ | 代表的な薬剤 | 新人が意識すること |
|---|---|---|
| 昇圧薬 | ノルアドレナリン・ドパミン | 血圧・脈拍を投与中は頻回に確認。血管外漏出に注意 |
| 降圧薬 | ニカルジピン・ニトログリセリン | 急激な血圧低下・頭痛・顔面紅潮に注意 |
| 抗不整脈薬 | アミオダロン・リドカイン | 心電図波形の変化を継続モニタリング |
| 鎮静・鎮痛薬 | ミダゾラム・フェンタニル | 呼吸抑制・SpO₂低下・意識レベル低下に注意 |
| 利尿薬 | フロセミド | 尿量の確認。低K血症・脱水に注意 |
| 抗凝固薬 | ヘパリン・ワルファリン | 出血傾向。採血・点滴刺入部の圧迫を丁寧に |
| 抗菌薬 | 広域スペクトル薬各種 | アレルギー歴を必ず確認。投与開始後15分は観察 |
投与中に「なんかおかしい」と感じたら、まず薬剤を中断する前に先輩に報告しましょう。勝手に止めると悪化する薬剤(昇圧薬など)もあるため、必ず指示を仰いでから対応します。
投与前に必ず確認する「5R+1W」
- Right Patient(正しい患者):名前・生年月日をフルネームで確認
- Right Drug(正しい薬剤):薬剤名・規格を指示と照合
- Right Dose(正しい量):単位(mg/mcg/単位)を確認
- Right Route(正しい投与経路):静脈内・皮下・経口など
- Right Time(正しい時間):投与時間・速度を確認
- Right Reason(正しい理由):なぜこの薬を今投与するかを理解する
薬剤の「なんとなく投与」は絶対NG!たとえ先輩に言われても「これは何のために投与するんですか?」と確認する習慣をつけよう。疑問を持つことが安全な投与につながるよ。
救急病棟新人看護師の成長ロードマップ——1年目の見通しを持つ
救急病棟での1年間は、最も凝縮された学びの時間です。「今自分はどの段階にいるのか」を知ることで、焦りや比較による消耗を防ぐことができます。
| 時期 | 成長の目安 | 重点を置くこと |
|---|---|---|
| 1〜2ヶ月目 | 物品の場所・基本バイタル測定 | 「迷子にならない」「安全に動く」が最優先 |
| 3〜4ヶ月目 | 患者さんへの声かけ・清潔ケア | 患者さんとの信頼関係を少しずつ築く |
| 5〜6ヶ月目 | 報告の型(SBAR)の習得 | 「何を・どの順で・どう伝えるか」を意識 |
| 7〜9ヶ月目 | 急変対応の流れを体で覚える | シミュレーションや勉強会への参加 |
| 10〜12ヶ月目 | 後輩(次の新人)を意識し始める | 自分の1年を振り返り言語化する |
この表はあくまでも目安です。同期と比べるのではなく、「1ヶ月前の自分と比べて何ができるようになったか」を指標にしてください。それが最も健全な成長の測り方です。
1年間を通して見ると、本当にたくさんのことができるようになるよ!4月に泣いていた新人さんが、翌年の春には「大丈夫だよ」って新人さんに声をかけてる——そんな場面が毎年あるんだよね。あなたもきっとそうなれるよ!
救急病棟の新人看護師の皆さんへ。「最初に覚えること3つ」——優先順位・分からない勇気・完璧を目指さないこと。この3つはキャリアを通じて変わらない大切な軸です。1年目に身につけた観察眼と報告の習慣は、何年経っても必ず活きてきます。今この瞬間の学びを大切に。
関連記事のご案内
- 先輩看護師や医師への報告のコツ——SBARを使いこなす実践ガイド
- 新人看護師が4月に感じる「リアリティショック」の正体と乗り越え方
- 「なんか違う」を信じる力——急変発見と新人看護師の直感の磨き方
救急病棟での患者・家族とのコミュニケーション術
救急病棟に運ばれてきた患者さんと家族は、突然のことに混乱と恐怖を感じています。医療技術と同じくらい、「安心を伝えるコミュニケーション」が看護師に求められます。
患者さんへの声かけの基本
- 名前を呼ぶ:「○○さん」と名前で呼ぶことで存在を尊重する
- 処置前に必ず説明する:「これから○○をします。少し痛いかもしれませんが、○分程度で終わります」
- 痛みを確認する:「今、痛いところはありますか?」「10段階で言うと今は何点くらいですか?」
- 不安を受け止める:「怖かったですよね」「ここにいますから安心してください」の一言が安心感を生む
家族への対応——新人看護師が知っておくべきこと
家族は「大切な人が急に病院に運ばれた」という恐怖と混乱の中にいます。待合室での長時間の待機は、不安を倍増させます。新人のうちは家族への病状説明(医師の役割)はできませんが、「寄り添い」と「情報提供」はできます。
- 「今、○○先生が処置中です。もう少しお待ちください」と定期的に声をかける
- 「何かご不明な点はありますか?」と能動的に声をかける
- 家族の言葉を遮らず、最後まで聞く(5分でいい)
- 医師への質問は「先生にお伝えします」と受け取り、つなぐ役割に徹する
- 泣いている家族には「お気持ちをお察しします」と静かに寄り添う
| シーン | NGな対応 | OKな対応 |
|---|---|---|
| 待合での不安 | 「わかりません」(それだけ) | 「今確認してきますね。少々お待ちください」 |
| 病状を聞かれる | 「それは先生に聞いてください」(突き放す) | 「担当医よりご説明がありますので、もうしばらくお待ちいただけますか」 |
| 家族が泣いている | 無視・通り過ぎる | 「大変でしたね」と声をかけ、そばに少し座る |
患者さんや家族にとって、看護師の笑顔と「大丈夫ですよ」という一言は本当に大きな力を持っているよ。技術が不完全でも、心がこもった言葉と態度は伝わる。それがあなたにできる最初の「ケア」だよ。
最初の1ヶ月を乗り越えるためのチェックリスト
「できていること」を可視化するのが、救急病棟を生き抜く最大の武器です。下記のチェックリストを活用して、毎週末に自分の成長を確認しましょう。
- □ 病棟の物品(点滴セット・救急カート・吸引器)の場所を言える
- □ バイタルサイン(血圧・脈拍・体温・SpO₂・呼吸数)を正確に測定できる
- □ 「今よろしいですか?」の一言から報告を始められる
- □ 「○号室の○○さん、○○が変化しました」と結論から話せる
- □ ABCDEのAとBとCを観察の最初に確認する習慣がついている
- □ 緊急入院が来たとき「何をすればいいですか?」と先輩に確認できる
- □ わからないとき「わかりません、確認します」と言える
- □ 指示を受けたとき復唱できる
- □ 勤務後に「今日できたこと」を1つ見つけられる
- □ 「患者さんのために聞く・報告する」という目的を忘れずにいられる
全部できなくていいです。1週間に1つずつチェックが増えていければ、それが着実な成長です。
6.まとめ
いかがだったでしょうか?
最初に覚える3つのことは
1.優先順位は、患者さんの「今」を見ること
2.わからないことを「分からない」ということ
3.完璧を目指さず「今日の役割」をこなすこと
続けていくこと、それがいちばん大切だと思います
以上、しーちゃんでした!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
この記事があたなに少しでも役に立っていただけたら幸いです
⭐️この記事を読んでいることが、あなたが頑張っている証拠です!
これからも、少しずつ学んで成長していきましょう⭐️



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