今日も患者さんへの看護ケア、お仕事お疲れ様です
あなたの働きはきっと誰かの助けになっています
無駄なことなんて何一つない
深呼吸をして、前を向いて今日もゆっくり歩いていきましょう!
こんにちは!
今回は呼吸の評価の2つ目に観察する項目「努力呼吸」です
1つ目の記事は下記を参照してください
「呼吸回数と呼吸のパターン」→「努力呼吸」と観察していきます
努力呼吸と言ったら何?と聞かれたら何て答えますか
ここでは肩呼吸、尾翼呼吸、陥没呼吸、頭部の首振り、シーソー呼吸について書いていこうと思います!

努力呼吸の観察って大切だってわかるけど、実際観察したことあまりなくて心配だよ

そうだね、実際私が講義しててもピンときてるから方は少ない印象だね。
実践で観察できるように、簡単にわかりやすく説明していくよ!
今から10階まである階段を1階から全力で駆け上がって10階まで行った時の様子を想像してください

少し、息切れ感が足りないかもしれませんが、こんな感じでしょうか
少し想像してやってみましょう、今回はこの時をイメージしながら説明を聞いて欲しいです
肩呼吸

肩呼吸は、呼吸に合わせて肩を上下に動かしている動きです
先ほど書いたように、階段を駆け上がった後は肩を上下に動かしていると思います

「肩を使って、大きく息を吸うことを肩の動きで手伝っている」状態です
肩呼吸は努力呼吸の一つ
出てない人が出てるなら「危ない状況」と考えて報告すべきです
尾翼呼吸(びよくこきゅう)
子供の努力呼吸として知られていますが、大人でも観察できることがあります
呼吸のたびに鼻の穴を大きくする呼吸
鼻の穴を大きく開けていっぱい空気を取り入れようとしている状態
よーーく見ないとわからないので、尾翼呼吸はないかなって思って観察しましょう
尾翼呼吸が出てたら、報告を考えましょう!
陥没呼吸(かんぼつこきゅう)

首の写真は見づらいと思いますが、鎖骨の真ん中のちょっと上、矢印の先の部分は努力呼吸すると陥没することがあります
これが観察できるときはかなりの重症です
即、即報告です!
他にも肋骨下、肋骨、胸骨下など鎖骨より下で呼吸のたびに皮膚がへっこむことが観察できることがあります
これは中等度〜軽度の陥没呼吸です
先輩に報告、相談をしましょう
頭部の上下首振り

このイラストを思い出してください
みなさんもこの時の呼吸を少し模倣してみてください
すると、大きい呼吸をしようとして息を吸うと頭を後ろに振り、吐くときに首を下げていませんか?
これが「頭部の上下首振り」です。努力呼吸の一つです
街で首を振っている人がいたら、びっくりしますよね(音楽を聞いていることがあるかも・・)
ベッドで首を振っている人がいたら、緊急だと考えて報告しましょう!
シーソー呼吸
<正常>

犬のイラストだとわかりにくいとは思いますが、本来は息を吸うと「胸の矢印」と「お腹の矢印」のようにどちらも上がります
<異常>

鎖骨よりも上の上気道(喉のあたり)が詰まると、「胸の矢印」のように、胸の辺りがへこみます。でも、お腹は上に動くのでシーソーのような動きになってしまうというわけです
シーソー呼吸を見かけることは稀ですが、息する度に胸がへこむことがあれば、即報告です!
まとめ
いかがでしたか?
努力呼吸とその呼吸を見つけたときにどうすればいいかについて、説明してきました
どの呼吸も患者さんの首周辺、胸やお腹を目で見て観察する必要があります
呼吸の観察には絶対に欠かせない観察項目です
患者さんのバイタルサインを測定しているときに、努力呼吸はないかなと意識して観察すると見つけられる可能性が上がります
⭐️この記事を読んでいることが、あなたが頑張っている証拠です!これからも、少しずつ学んで成長していきましょう⭐️
しーちゃんが徹底解説!努力呼吸が起こるメカニズム

ここからは各努力呼吸がなぜ起こるのか、もう少し詳しく説明するね。メカニズムを知ると観察ポイントが頭に入りやすくなるよ!
努力呼吸とは、通常の呼吸筋だけでは十分な換気ができないときに、補助呼吸筋を使って必死に空気を取り込もうとしている状態です。呼吸が楽にできているときは、横隔膜と肋間筋だけで十分ですが、気道の閉塞・肺の問題・心不全など何らかの原因で呼吸が苦しくなると、首の筋肉や腹筋など普段使わない筋肉まで動員して呼吸しようとします。

補助呼吸筋って何ですか?どこにあるんですか?

補助呼吸筋は、胸鎖乳突筋(首の斜めの筋肉)・斜角筋・大胸筋などのこと。普段の穏やかな呼吸では使わない筋肉なんだ。これらが働き出したということは、それだけ呼吸が大変になっているサインだよ!
①肩呼吸のメカニズムと観察ポイント
肩呼吸は、補助呼吸筋として首・肩まわりの筋肉が総動員されている状態です。吸気時に肩が上がり、呼気時に下がる動きを繰り返します。健康な人が全力疾走した直後にも見られますが、安静時や普通に会話しているだけなのに肩が上下している場合は要注意です。
⚠️ 安静時に肩呼吸が見られる→必ず報告!
⚠️ 呼吸回数の増加(頻呼吸)と肩呼吸が同時に見られる場合は特に緊急性が高い
⚠️ 会話途中でも肩が上下している→呼吸困難感が強い状態

軽い動作のあとに肩が動いている場合はどうですか?

動作直後の一時的な肩呼吸なら正常の場合もあるよ。でも「休んでも治まらない」「ちょっとの動作でも毎回出る」なら報告が必要。動作前後の変化を観察することが大切だよ!
②鼻翼呼吸のメカニズムと観察ポイント
鼻翼呼吸は、鼻腔を広げて少しでも多くの空気を吸い込もうとするサインです。特に小児では呼吸困難の早期サインとして重要視されますが、成人でも重症な呼吸不全で観察されることがあります。鼻の穴がパクパク動いているように見えたら要注意です。
観察するときは患者さんの顔を正面からしっかり見ることが大切です。横や斜めからでは気づきにくいため、意識して正面から観察する習慣をつけましょう。

鼻翼呼吸って、見逃しそうで怖いです…

そうなんだよね。だから「鼻翼呼吸がないか」を毎回意識して確認する癖をつけることが大切!バイタル測定の時に”顔を正面から見る”というルーティンを作ると良いよ。
③陥没呼吸のメカニズムと観察ポイント
陥没呼吸は、上気道や気道に強い狭窄・閉塞がある場合に起こります。呼吸するたびに胸や首の皮膚が内側に引き込まれる状態です。重症度によって部位が変わります。
🔴 鎖骨上窩(鎖骨の上のくぼみ)→ 最も重症、即報告
🟠 胸骨上窩(首の付け根のくぼみ)→ 重症、即報告
🟡 肋間(肋骨と肋骨の間)→ 中等度、早急に報告
🟡 胸骨下(みぞおち付近)→ 中等度、早急に報告

陥没する部位が上にあるほど重症と覚えておこう!鎖骨より上に陥没が見えたら、声かけしながらすぐにナースコールを押して応援を呼ぶレベルだよ。

陥没呼吸を見たとき、どんなことを観察しながら報告すればいいですか?

陥没している部位・深さ・呼吸回数・SpO₂・患者さんの顔色や意識状態も一緒に伝えよう。「鎖骨上窩に陥没あり、SpO₂ 90%、呼吸数28回/分、顔色不良です」という形で具体的に報告するのが理想だよ!
④頭部の上下首振りのメカニズムと観察ポイント
頭部の上下首振りは、補助呼吸筋の中でも首の筋肉(胸鎖乳突筋)が過剰に働いているときに見られる現象です。吸気のたびに頭が後ろへ傾き、呼気のたびに前へ戻る動きが観察されます。成人でこの動きが安静時に見られるときは、非常に呼吸状態が悪いサインです。
特に新生児・乳幼児では正常でも多少見られることがありますが、成人・高齢者で安静時に頭が規則的に前後に動いている場合は緊急性があります。ベッドサイドで患者さんの頭部をよく観察する習慣をつけましょう。

頭部の首振りって、眠っているのか努力呼吸しているのか、見分けるのが難しそうです…

そうだよね。ポイントは「呼吸と連動しているか」!呼吸のリズムに合わせて規則的に頭が動いていたら努力呼吸のサイン。不規則な動きならただの体動の可能性もあるよ。呼吸数もあわせて確認してね!
⑤シーソー呼吸のメカニズムと観察ポイント
シーソー呼吸は、上気道(喉・咽頭・喉頭)に強い閉塞がある場合に起こる特徴的な呼吸パターンです。通常の呼吸では胸とお腹が同時に膨らみますが、上気道が塞がれると胸は陰圧でへこみ、横隔膜の収縮によってお腹だけが膨らむという、胸とお腹が逆方向に動くシーソーのような動きになります。
🚨 シーソー呼吸が見られた場合は最重症!即座に呼ぶ!
🚨 原因:異物による気道閉塞、喉頭浮腫、無呼吸発作など
🚨 気道確保・BVM換気が必要になる可能性がある

シーソー呼吸は見慣れないうちは判断が難しいかもしれないけど、「胸とお腹が逆に動いている」と感じたら即報告でOK!迷う時間はないよ。
努力呼吸が出現する代表的な疾患・病態

努力呼吸はどんな病態で起こるのかを知っておくと、より素早く適切な対応ができるよ!
努力呼吸はさまざまな疾患・病態で見られます。看護師として把握しておくべき主な原因を以下にまとめます。
■ 気道の閉塞・狭窄:異物誤嚥、アナフィラキシー、喉頭浮腫、クループ症候群
■ 肺の疾患:喘息発作、COPD増悪、肺炎(特に重症)、気胸
■ 心臓の疾患:急性心不全、肺水腫
■ 神経筋疾患:重症筋無力症、ギラン・バレー症候群の呼吸筋麻痺
■ その他:代謝性アシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシスなど)

こんなにたくさんの疾患が関係しているんですね…。覚えきれるか不安です。

全部覚える必要はないよ!大切なのは「努力呼吸を見たら、何かがおかしい」と認識して報告すること。疾患は上級者や医師が判断するけど、観察して報告するのは看護師の大事な仕事だよ。
努力呼吸を発見したときの報告の仕方
努力呼吸を発見したら、まず落ち着いて観察内容を整理してから報告しましょう。焦ってうまく伝えられないと、緊急度が正しく伝わらないことがあります。SBAR(エスバー)という報告フレームワークを使うと、状況を素早く正確に伝えられます。
【S】Situation(状況):「〇〇号室の〇〇さんですが、努力呼吸が見られます」
【B】Background(背景):「本日〇時から呼吸が荒くなり、SpO₂が低下しています」
【A】Assessment(評価):「肩呼吸と鼻翼呼吸があり、呼吸困難が増強しているようです」
【R】Recommendation(要請):「診察をお願いできますか?」

SBARって学校でも習いましたが、実際の報告でも使えるんですね!

うん!慣れないうちは口頭でこのフレームを意識するだけで、報告がぐっと伝わりやすくなるよ。緊急時ほど落ち着いてシンプルに伝えることが大事だからね。
臨床でよくある努力呼吸の場面とケアのポイント

臨床でよく出会う努力呼吸のシーンをいくつか紹介するね!
場面①:夜間に呼吸が苦しそうな患者さん
夜間巡回中、患者さんの呼吸音が荒い・肩呼吸がある、というケースは少なくありません。夜間は心不全の増悪や誤嚥、体液バランスの変化が起きやすい時間帯です。巡回の際にはライトで顔色・呼吸の様子を必ず確認しましょう。

夜間巡回で暗くて顔が見づらいとき、どうやって確認すればいいですか?

ペンライトで顔色・胸郭の動きを確認するのがおすすめ!音(呼吸音)も耳をすますと異常に気づけることがあるよ。患者さんを起こしてしまっても、安全確認が最優先だよ。
場面②:術後患者の呼吸管理
術後は麻酔の影響で気道が弛緩しやすく、舌根沈下による気道閉塞や無気肺が起こりやすい状態です。特に覚醒直後は SpO₂ と努力呼吸の有無を密に観察しましょう。体位変換(側臥位)も気道確保に有効な看護介入です。
また、硬膜外麻酔・脊髄くも膜下麻酔後は呼吸筋が麻痺するレベルが上がると呼吸不全を引き起こすことがあるため、麻酔高の確認とあわせて呼吸観察を怠らないことが重要です。
場面③:慢性疾患患者の急性増悪
COPD や喘息の患者さんは、感染症などをきっかけに急性増悪を起こすことがあります。普段から軽度の努力呼吸が見られる患者さんも多いため、「いつもと違う」変化を察知することが特に重要です。ベースラインを把握した上で、それ以上の悪化がないかを比較して観察しましょう。

「いつもと違う」って、どうやって判断すればいいですか?

そこが難しいよね。だからこそ普段の観察が大切!申し送りや記録でその患者さんのベースラインを知っておくこと、そして自分が受け持つときに「この人の普通の呼吸はどんな感じか」を最初に把握しておくことが大事だよ。
努力呼吸の観察チェックリスト
バイタルサイン測定時に以下の項目を意識して観察する習慣をつけましょう!
☑ 肩呼吸:肩が呼吸に合わせて上下していないか
☑ 鼻翼呼吸:鼻の穴が呼吸のたびに広がっていないか
☑ 陥没呼吸:鎖骨上・鎖骨下・肋間などの皮膚が引き込まれていないか
☑ 頭部首振り:呼吸に合わせて頭が前後に動いていないか
☑ シーソー呼吸:胸とお腹が逆方向に動いていないか
☑ 呼吸回数・SpO₂ の同時確認
☑ 顔色・チアノーゼの有無

このチェックリストを毎回すべて確認するのが理想だけど、最初は「何かおかしい」と感じたら先輩に相談する癖をつけることが一番大事!
新人看護師がおさえておきたいポイントまとめ
✅ 努力呼吸は「呼吸補助筋を使って一生懸命呼吸している状態」→ 必ず報告が必要! ✅ 肩・鼻翼・陥没・頭部首振り・シーソーの5種類を覚えよう ✅ 陥没が鎖骨より上にある・シーソー呼吸・頭部首振り→即報告レベル ✅ SpO₂だけでなく目で見て観察することが大切 ✅ いつもと違う変化を察知したら、迷わず先輩に相談!

今日の解説で努力呼吸のこと、ずっとわかりやすくなりました!現場でも意識して観察してみます!

その意識があるだけで全然違うよ!臨床では最初から完璧にできなくていい。まず「見る習慣」をつけることから始めて、少しずつ観察力を磨いていこうね!
努力呼吸のよくある質問Q&A

新人看護師さんからよく受ける質問をまとめてみたよ!
Q:努力呼吸はSpO₂が下がっていなくても報告が必要ですか?

SpO₂が96%あっても肩呼吸がひどいとき、報告すべきか迷いました…

絶対に報告すべきだよ!SpO₂が保たれていても、努力呼吸が強いということは「今まさに必死に補って保っている状態」を意味する。代償が限界を超えた瞬間に一気に低下することがあるから、努力呼吸の段階で早めに報告することが命を救うんだよ!
Q:「少し肩を使っているかな…?」くらいの微妙なときはどうすればいい?

はっきり分からないときが一番困ります…

迷ったら必ず先輩に「一緒に見てもらえますか?」と声をかけてOK!新人のうちは判断に迷うのは当たり前。自己判断で「大丈夫」と決めることの方がずっとリスクが高いよ。「変かも」と感じた直感はとても大切にしてね。
Q:努力呼吸を見つけたとき、まず何をすればいい?

見つけたとき、焦ってしまって何もできなくなりそうです…

まず患者さんに声をかけて意識状態を確認!「苦しいですか?」「痛いですか?」と聞いてみて。次にSpO₂測定して数値を確認。その間に先輩やリーダーに声をかけながら報告準備をしよう。「一人で全部やろうとしない」のが一番大事だよ!
フィジカルアセスメントで大切にしたいこと
フィジカルアセスメントの目的は、患者さんの状態を客観的・系統的に観察して早期に異常を発見することです。努力呼吸の観察はその中でも特に重要な項目のひとつです。
大切なのは、毎回のバイタル測定を「数値を取るだけ」で終わらせないこと。測定しながら患者さんの顔色・表情・呼吸の仕方・皮膚の状態を総合的に観察することが、真のフィジカルアセスメントです。
数値と見た目が乖離していることもあります。「SpO₂は正常だけど苦しそう」「数値は悪いけど本人は平気そう」といった場合も、どちらかを無視せず両方の情報を合わせて判断することを心がけましょう。

数値だけでなく、目で見て感じることも大事なんですね!

そう!バイタルサインはあくまで「数値」。患者さんは機械じゃないから、数値の背景にある「その人の全体像」を見ることが看護師の大切な力なんだよ。経験を積むほど、この観察力がどんどん磨かれていくからね!
努力呼吸の観察を日々の習慣にするためのコツ
努力呼吸の観察は、最初は意識しないとなかなかできないものです。しかし、バイタルサイン測定のたびに「努力呼吸チェック」をルーティン化することで、自然と観察できるようになります。
💡 体温・血圧・脈拍を測る前に、まず患者さんの顔と胸を1〜2秒観察する
💡 観察した内容は記録に残す習慣をつける(「肩呼吸なし」「鼻翼呼吸なし」など)
💡 変化があったときに比較できるよう、前回の観察と照らし合わせる
💡 先輩と一緒に観察する機会があれば積極的に確認する

記録に「なし」まで書くのが大事なんですね。知らなかったです!

そう!「何もなかった」ことを記録するのも立派な観察だよ。何かあったときに「前回はなかった」と比較できるから、変化の把握がすごくしやすくなるんだよね。
努力呼吸の観察力は、日々の積み重ねで必ず育っていきます。焦らず、まず「見る習慣」から始めて、少しずつ自信をつけていきましょう!
以上、しーちゃんでした!



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