「この仕事、慣れてきたかな」って思い始めたころ、夜勤ってふと「これって何のために動いてるんだっけ?」ってなることがあるよね。
今日はわたしが実際の夜勤中に患者さんから言われた言葉をぜんぶ並べて、「この発言にはどんな意味があるの?」「どう対応すればいい?」を新人ナース向けに解説していくよ!

しーちゃん
これ、全部本当にわたしが夜勤中に言われた言葉。ひとつひとつにちゃんと意味があって、全部に真剣に向き合ったよ。

みらい
患者さんの言葉って、そんなにいっぱいあるんですね…夜勤ってほんと大変そうで怖いです。

しーちゃん
怖くなくなるよ、コツを知れば!患者さんの言葉をアセスメントのヒントとして受け取れるようになると、夜勤がちょっと違って見えてくるから。
① トイレ介助:「トイレまで車椅子で連れてってください」「トイレに行くので付き添ってください」
夜勤中にいちばんよく出てくる言葉がトイレ関係。「またか…」ってちょっと思ってしまう新人さんもいるかもしれないけれど、この発言は絶対に「またか」にしてはいけないんだ。
なぜ夜間のトイレ対応が重要なのか
夜間は照明が暗く、患者さんも眠気やふらつきがある状態。「自分でできると思って」ベッドから一人で起き上がろうとして転倒・骨折、という事故が夜勤中に最も多い。だから「トイレに行きたい」とナースに声をかけてくれる患者さんは、ある意味すごく協力的で安全なんだ。
声をかけてくれた患者さんへの返し方もとても大事。「すぐ行きますよ!少し待っていてくださいね」と即レスすること。「ちょっと待ってください」だけだと不安になって自力で動いてしまうことがある。だからスピード感を持った返答が転倒予防につながるんだよ。
トイレ介助の対応ポイント
①「すぐ行きますよ!少し待っていてくださいね」と即レス ②離床時のふらつき・スリッパの確認 ③排尿量・性状もさりげなく確認(尿路感染の早期発見!) ④「声をかけてくれてありがとうございます」で次も言いやすい雰囲気づくりを忘れずに
「連れてってください」と「付き添ってください」の違いに注目!
「連れてってください」→ 移動そのものに介助が必要な状態のサイン。「付き添ってください」→ 自分でもある程度動けるけど不安なサイン。この言葉の選び方で患者さんの今の身体状態が見えてくる。どちらの言葉を使っているかで必要な介助の内容も変わってくるよ。

しーちゃん
夜間の転倒は骨折・長期入院に直結することがある。「また呼んでくれた」じゃなくて「また守れた」って思えるようになると、夜勤の見方が変わるよ。

みらい
「また守れた」か…。その言葉、なんか刺さります。
② 食事関連:「ご飯まだ?」「もうご飯ですか?」
夜中に「ご飯まだ?」って聞かれると新人のころは戸惑うよね。「え、夜中に?」ってなる。でもこれ、単純な空腹じゃないかもしれない。
「ご飯まだ?」の背景にあるもの
- 時間の見当識が乱れている(夜と昼がわからなくなっている)
- 低血糖の可能性(特に糖尿病・術後の患者さん)
- 睡眠薬の影響でぼーっとしている
- 単純に空腹・のどが渇いている
「今は夜の〇時ですよ。次のお食事は朝〇時です」と時間を伝えながら、水分摂取が可能な患者さんには「お水はいかがですか?」と提案してみよう。ただし飲水制限がある患者さんは注意!
低血糖に要注意!
血糖コントロールが必要な患者さんが夜間に「ご飯まだ?」と繰り返す場合は必ず血糖値を確認!夜間低血糖は意識障害・けいれんに至る可能性があり、命に関わる緊急事態になることもある。「お腹空いた」をサラッと流さないで。
「もうご飯ですか?」も同様で、時間感覚の乱れのサイン。繰り返し同じ質問が来る場合は、せん妄の可能性も頭に入れておこう。一度「今は夜の〇時ですよ」と伝えても、また同じことを聞いてくる場合は見当識障害が進んでいる可能性が高い。
③ 温度調整:「暑いです」「寒いです」
夜勤中の温度調整は地味に大変だよね。一人が「暑い」と言えば、隣の部屋では「寒い」という声。でも大事なのは、「暑い・寒い」はただの好みの問題じゃないことがある、ということ。
「暑いです」のとき確認すること
- 体温測定(発熱していないか?)
- 布団のかけすぎ・エアコンの風向き確認
- 発汗・冷汗の有無(ショックの初期症状でも熱感が出ることがある)
- 術後の患者さんは体温変動に特に注意が必要
「寒いです」のとき確認すること
- 体温測定(低体温・感染初期のシバリングは「寒い」から始まる)
- 四肢の冷感・末梢循環の状態を見る
- 血圧低下が起きていないか確認
- 毛布の追加・室温調節を行う
「寒い・暑い」はバイタルサインのひとつ
温度の訴えを単純な快適さの調整と片付けず、ちゃんとアセスメントしてから対処しよう。特に「急に寒くなった」「ガタガタ震えている(シバリング)」は感染・敗血症のサインである可能性がある。見逃さないで!
温度調整のケアをしながら、バイタルサインを確認する習慣をつけよう。「毛布をお持ちします」で終わりじゃなくて、そのついでに「体温測らせてくださいね」って自然な流れで確認できるのが理想。
④ 見当識:「今何時だ?」「ここはどこだ?」
この発言が出たとき、新人ナースが最初に感じるのは「なんて答えよう…」っていう戸惑いだと思う。でもこの発言は夜勤中に遭遇するとても重要なサインなんだ。
夜間せん妄について知っておこう
夜間せん妄は、特に高齢の患者さん・術後の患者さん・ICUなど非日常的な環境に置かれた患者さんに多く見られる。夜になると特に症状が出やすく、「夕暮れ症候群(サンダウニング)」とも呼ばれる。症状は時間・場所の見当識障害だけでなく、幻覚・興奮・多動なども現れることがある。
せん妄は「おかしなことを言っている」と軽く見てしまいがちだけど、これは脳の機能が一時的に乱れている状態。本人も怖くて不安な状態であることを理解しておこう。
正しい対応の流れ
①「今は夜中の〇時です」「ここは〇〇病院ですよ」とゆっくり・はっきり伝える ②穏やかな声で「大丈夫ですよ、ナースがそばにいますよ」と安心感を与える ③転倒・転落リスクが高まるのでベッド周りの環境整備を確認 ④繰り返す場合は記録して申し送りに残し、Drへの報告が必要か判断する
「怖くなってしまって…」と患者さんが言う場合は、横に座って手を握って話を聞くだけで不安が落ち着くことが多い。夜のせん妄ケアで大事なのは、「安心できる人がそばにいる」という事実を伝えること。薬より先に、まず「そばにいること」が大切なんだ。

しーちゃん
「ここはどこだ?」って言われたとき、わたし最初はどうしたらいいかわからなくて焦ったよ。でも横に座って「〇〇病院ですよ、大丈夫ですよ」って繰り返してたら、すーっと落ち着いてくれた。その経験が夜勤ケアの原点になってる。

みらい
言葉より「そばにいること」のほうが大事なこともあるんですね。

しーちゃん
夜勤中って、処置とか観察だけが仕事じゃなくて、「そこにいること」が看護になる場面がある。それを体で学べるのが夜勤のいいところでもあるよ。
⑤ 睡眠:「寝る薬はありますか?」「連日寝れてません」
夜勤中に「眠れない」「寝る薬ほしい」って言われたとき、どう対応するか。新人のころって「処方されてるかな…」ってドキドキするよね。
まず確認すること
- もともと睡眠薬が処方されているか(Dr指示があるか確認)
- 最終内服時間はいつか(処方薬があっても飲んでいない場合もある)
- 「眠れない」の原因は何か(痛み・不安・環境・頻尿・せん妄など)
「連日寝れてません」という言葉は特に重要。短期的な不眠はよくあることでも、「連日」続いているのは体に相当な負担がかかっているサイン。夜勤中の申し送りでもしっかり共有して、主治医への報告と睡眠薬の処方検討につなげよう。
薬だけに頼らない対応も大事
部屋の明るさ・騒音の調整、不安の傾聴(話を聞くだけで眠れることも!)、体位を変える、足浴や温タオルなどのリラクゼーション。「眠れない」と訴える患者さんの横にちょっと座って「どうしましたか?」と聞いてみよう。
「実は不安で…」「体が痛くて…」という本音が出てくることがある。薬より先に「聴く」ことが大事なこともあるよ。傾聴することで眠れるようになる患者さんは、本当に多い。
⑥ 痛み・感覚の確認:「痛みはないですよ」「痺れてないです」「足動きますよ」
一見「問題なし」の発言に見えるよね。でもこれ、アセスメント上めちゃくちゃ重要な発言なんだ。
夜勤中のラウンドで「痛みはどうですか?」「足は動きますか?」と聞いて「大丈夫ですよ」と答えてくれている場面。この「問題ない」をそのまま鵜呑みにして記録するだけじゃダメ!
「問題ない」の裏にあるもの
- 高齢者は「痛みを訴えると迷惑をかける」と思って言わないことがある
- 術後の患者さんは「我慢している」ことが多い
- 疼痛スケール(NRS・フェイススケール)で数値化して初めて比較できる
- 表情・体の動かし方も一緒に観察する(言葉と表情が一致しているか確認)
「痺れてないです」は特に重要!
術後・脊椎疾患の患者さんで痺れが新たに出てきた場合、コンパートメント症候群・神経圧迫などの緊急合併症のサインになることがある。「ないです」のうちにしっかり確認して、変化があればすぐDrに報告を!
「足動きますよ」→ 実際に動かしてもらって目で確認する。麻痺リスクがある患者さんでは「言葉で確認」だけじゃなく「目で見て確認」が原則。左右差があれば要注意。

しーちゃん
「大丈夫です」って言葉、実は一番難しいんだよね。なんか安心しちゃうけど、そこで確認をやめないことが大事。「大丈夫って言ってるから記録しただけ」は看護じゃないよ。
⑦ 服薬:「薬は苦い」「漢方薬をよく確かめてくれ」「これとこれが新しい薬だな」
服薬に関する発言、夜勤中も結構多い。それぞれの発言ごとに対応を見ていこう。
「薬は苦い」
飲み込みやすくする工夫を試みよう。オブラートに包む・服薬ゼリーを使う・水の量を変えるなどの方法がある。特に高齢者で嚥下機能に問題がある場合は、主治医・言語聴覚士と連携して内服方法を検討することが大切。「苦いから飲みたくない」という発言は服薬拒否につながる可能性もあるので、早めに対処しよう。
「漢方薬をよく確かめてくれ」
患者さんが自分の薬に関心を持って確認してくれている。これはとてもいいこと!「そうですよ、〇〇という漢方薬です。〇〇のためのお薬ですよ」と丁寧に説明しよう。説明できない場合は「確認してきます」と正直に伝えてOK。患者さんが薬に積極的に関わってくれることは、自己管理能力の高さのサインでもある。
「これとこれが新しい薬だな」
入院中に薬が変更になったとき、患者さんへの説明が十分だったかを確認するきっかけになる発言。「そうですよ、〇〇先生が昨日から追加した薬ですよ」と確認してあげよう。患者さんへの薬の説明は服薬アドヒアランスを高める大事なケア。説明なく薬が増えていると患者さんは不安になる。
服薬の大原則:6Rを徹底!
Right Drug(正しい薬)/ Right Dose(正しい量)/ Right Route(正しい経路)/ Right Time(正しい時間)/ Right Patient(正しい患者)/ Right Reason(正しい理由)。夜勤中は確認が甘くなりやすいから特に要注意!
⑧ ナースへの労い:「あんたっちも大変だな」
この言葉、夜勤中に言われたとき、わたし正直ちょっと泣きそうになった。
「ありがとうございます、大丈夫ですよ!」って答えたけど、心の中では「この人、気づいてくれてたんだ」ってじんわりした。
患者さんって、見てるんだよ。ナースが何度も往復して、忙しくしているのを。「大変だな」って思いながら、そんな中でも「ナースに頼まないと」と声をかけてくれてる。そこに、患者さんのやさしさがある。
「連日寝れてません」という発言も、単なる眠れない事実の報告だけじゃなくて、「こんなに頑張って付き合ってくれてるナースに申し訳ないな」という気持ちが入っていることがある。患者さんは複雑な気持ちでナースに声をかけてくれてるんだよ。

しーちゃん
この言葉を受け取ったとき、ちゃんと「ありがとうございます」って言える余裕を持てるナースでいたいって思った。そしてこの言葉が、夜勤をもう少し頑張れる力になる。

みらい
患者さんに支えてもらうことって、あるんですね。

しーちゃん
ナースって、患者さんを支える立場でしょ。でもね、患者さんの言葉に支えてもらってることも、絶対あるんだよ。それでいいと思う。支え合ってる、って思えると夜勤が少しあったかくなる。
まとめ:患者さんの声を「聞く」だけじゃなく「聴く」ナースになろう
今日紹介した患者さんの発言、全部に意味があった。
「ご飯まだ?」→ 低血糖・時間見当識の乱れのサイン
「今何時?」「ここどこ?」→ せん妄のサイン
「痛みないですよ」→ 我慢している可能性・しっかりアセスメントが必要
「薬が苦い」→ 服薬支援の工夫が必要
「あんたっちも大変だな」→ 患者さんはちゃんとナースを見てくれてる
ただ返事をするんじゃなくて、「なぜこの人はこれを言っているんだろう?」って一瞬考える習慣が、アセスメント力を育てる。
夜勤は体力的にきつい。眠くなる時間帯もある。でも患者さんの声は続く。その声に応え続けることが、看護師の仕事の核心だと思う。
新人ナースへ
全部完璧にできなくていい。でも「この発言に意味があるかもしれない」って意識を持って動くだけで、全然違う看護師になれるよ。患者さんの言葉を大事にするナースになろう!

しーちゃん
しーちゃんも毎回完璧じゃないけど、患者さんの言葉を大事にする看護師でいたいと思ってる。一緒に頑張ろうね!
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