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「コミュニケーションが大事」——耳にタコができるほど聞く言葉ですよね。
でも今日は、少し違う切り口から書きます。コミュニケーションのコツは本にも先輩の話にもたくさんあるので、私が特定行為研修で本当に学んだのは「相手を理解すると、コミュニケーションは勝手に良くなる」ということ。きっかけは、薬剤師さんへの認識が180度変わった体験でした。恥ずかしい告白から始めます(特定行為シリーズ第3弾。序章・第1弾・第2弾もどうぞ)。

しーちゃん、特定行為研修で学んだことって、まだありますか?

あるよ。コミュニケーションの大切さ。……って言うと「またその話か」って思うでしょ?

正直、ちょっと思いました(笑)。学校でも職場でも、耳にタコができるほど聞くので…。

だよね(笑)。だから今日は違う切り口で話すね。コツの話じゃなくて、「相手を知る」だけでコミュニケーションが変わった実体験の話。私、薬剤師さんに対して、ものすごく失礼な思い込みをしてたの。
📌 この記事でわかること
- コミュニケーションの土台は「相手を理解すること」
- 特定行為研修では他職種を”学べる”環境がある
- 私が薬剤師さんに衝撃を受けた理由(正直な告白つき)
- 尊敬が生まれると、連携が自然に変わる
- 新人でも今日からできる「相手を知る」一歩
コミュニケーションは、特定行為をする上で本当に大切
仕事をする上でコミュニケーションが大事なことは、どの年代の看護師でも感じることだと思います(報告や申し送りの受け方で悩むのも、その入口ですよね)。でも特定行為を実践する立場になると、その重要性がさらに増します。医師との連携、他職種との情報共有——ひとつの判断が、多くの人とのやりとりの上に成り立っているからです。
ただ、「コミュニケーションのコツ」については、すでにたくさんの本が出ていますし、先輩や熟練の方たちの偉大な話もあります。だから今回は、あえて違う切り口で書きます。

テクニックの話は、上手な人がたくさん書いてくれてるからね。私が話したいのは、その手前にある「土台」の話なの。
土台にあるのは「相手を理解する」こと
コミュニケーションをうまく行うために必要なことのひとつに、相手を理解するということがあります。
この言葉自体には、多くの人が共感できると思います。「そりゃそうだよね」と。でも問題は——私たちは、隣で働いている他職種のことを、本当に理解しているのかということでした。
特定行為研修には「他職種を学べる」環境がある
特定行為研修には、相手を理解するための授業があります。具体的には、こんな環境です。
🎓 研修で得られた「他職種を知る」機会
- 他の職種の学習内容を学べる(何を、どこまで学んでいる人たちなのかが分かる)
- 他の職種の方が授業に参加してくれることが多い(同じ場で学び、直接話せる)
看護師として働いていると、他職種とは「業務上のやりとり」しかしません。第2弾で書いた「時間の失敗」も、相手の仕事を知らなかったことが原因でした。でも研修では、同じ学ぶ立場として隣に座る。これが、私の認識を大きく変えることになります。
衝撃を受けたのは、薬剤師さんでした
中でも、私が特に衝撃を受けたのが薬剤師です。
恥ずかしい告白|「薬を配る人」だと思っていた

本当に失礼な話なんだけど、正直に言うね。私、薬剤師さんって「薬を配ることがメインの仕事の人」だと思ってたの。
6年制で、学歴があって、看護師と比べたら学習内容が高度なのは”知っていた”。でもそれは知っているだけで、どれだけの知識をつけて、どれだけ学習して、どんな実践をしているのかは、まったく知らなかった。

……正直、私もあまり考えたことがなかったです。薬を届けてくれる人、っていうイメージで…。

だよね。でも研修で薬剤師さんの知識と働き方に触れて、私の認識は完全にひっくり返ったの。
薬剤師さんの知識は、半端じゃなかった
薬剤師になる過程で、ものすごくマニアックな内容を学習していることを知りました。たとえば——
💊 私が驚いた薬剤師さんの世界
- 内服薬を飲んだとき、その薬剤の何%が血中に入って作用するのか
- それを左右するCYP3A4や相対的バイオアベイラビリティ——聞いたこともない単語と難しい内容
- それらを当然のように把握したうえで、薬剤の管理や使用を見ている
看護師の私にとっては初めて聞く言葉ばかり。でも薬剤師さんにとっては、それが当たり前の前提知識なんです。「同じ薬を扱っているのに、見ている世界がこんなに違うのか」——素直に驚きました。
そして、実践している内容もすごかった
知識だけではありません。薬剤師さんが日々やっていることを知って、私は完全に見方が変わりました。
🔍 薬剤師さんが実際にやっていること
- 薬が患者さんにどう作用するのかを見ている
- 副作用は大丈夫か、作用は適切かを臨床症状を見ながら判断する
- 患者さんと話をして情報を聞き取り、判断する
- 医師の処方が間違っていないかを見る
- 飲み合わせの悪い薬を飲んでいないか確認する
※看護師側から見た薬の押さえどころは内服薬の情報収集、血糖の薬については糖尿病患者の情報収集で解説しています。

本当にたくさんのことを学習して、実践してる。知ったときはもう——尊敬、尊敬、尊敬ってなったよ。

薬を配るどころか、患者さんを守る最後の砦みたいな仕事なんですね…!
尊敬が生まれると、連携が自然に変わった
そして、ここからが本題です。そういった尊敬があると、日々の関わり方が変わったんです。
薬剤師さんに声をかけられたとき、私は自然と——親身になって、相手の役に立てる情報を出すようになりました。そして、薬剤師さんが知りたいであろう臨床症状や、患者さんの訴えを提供できるようになったんです。
🤝 何が変わったのか
- Before:聞かれたことに答えるだけ(相手が何を知りたいのか分からない)
- After:相手の仕事を知っているから、相手が欲しい情報を先回りして渡せる
これは、相手を知ることでコミュニケーションが促進された事例だと感じています。日々の情報収集で拾った患者さんの訴えが、そのまま他職種への”渡せる情報”になります。テクニックを学んだわけじゃない。ただ「その人が何をしている人なのか」を知っただけ。それだけで、やりとりの質が変わりました。

コミュニケーションって、話し方の技術だけじゃないの。相手の仕事を知っていること自体が、最高のコミュニケーション力になるんだよ。

たしかに…!相手が何を求めてるか分かってたら、話が早いですもんね。
新人のあなたが、今日からできること
特定行為研修に行かないと他職種を学べないのか、というと——そんなことはありません。新人のあなたが今日からできることがあります。
🌱 今日からできる「相手を知る」一歩
- 薬剤師さんが来たら、「これって何を見てるんですか?」と聞いてみる
- リハビリのスタッフに「どこを評価してるんですか?」と聞く
- 検査技師さん、管理栄養士さん——それぞれの“見ている世界”を教えてもらう
- 院内の勉強会に他職種が来たら、参加してみる
「聞くのは迷惑かな」と思うかもしれませんが、多くの専門職は自分の専門を知りたがってくれる人に、けっこう喜んで話してくれます。そしてその一回の会話が、あとで連携の質を上げてくれます。

私が研修で得た気づきは、実は”聞けば分かること”だったの。だからあなたは、私より早く知っていい。もったいない思い込みは、早めに壊しちゃおう。
まとめ|相手を知ることが、いちばんのコミュニケーション
✅ この記事のまとめ
- コミュニケーションのコツより手前に「相手を理解する」土台がある
- 特定行為研修では他職種の学習内容を学び、直接会える環境があった
- 薬剤師さんを「薬を配る人」と思っていた自分の失礼な思い込み
- CYP3A4やバイオアベイラビリティを当然のように扱う知識量に衝撃
- 処方チェック・飲み合わせ・副作用の判断まで実践していると知り、尊敬に変わった
- 尊敬が生まれると、相手が欲しい情報を先回りして渡せるようになった
- 新人でもできる:他職種に「何を見てるんですか?」と聞いてみる

チーム医療って、肩書きが並んでることじゃないの。お互いの仕事を知っていること。そこからしか始まらないと、私は思ってる。

明日、薬剤師さんが来たら聞いてみます!「何を見てるんですか?」って。
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