【認定看護師・特定行為研修修了者が解説】【セミナー13】新人看護師に聞いてほしい フィジカルアセスメント〜D:神経学的評価〜

神経学的評価 新人看護師 新人看護師に聞いてほしい フィジカルアセスメント

今日も患者さんへの看護ケア、お仕事お疲れ様です

あなたの働きはきっとケアした方の助けになっています

あなたの頑張りや辛さはあなたの力になっています

今日を過ごせた自分をよく頑張ったと認めましょう

こんにちは!

今回は神経学的評価について説明していきます

神経学的評価の表

本日の結論!!

・意識状態に異常がある患者の対応について知ることができます!

・呼吸循環動態の不安定(ショック)による意識障害の対応がフローでわかる

・苦手な意識障害対応をわかりやすく解説します!

ここまでの観察の順序は

気道→呼吸→循環→神経学的評価  です

この順番には「緊急度による優先順位」によって決まっています

気道あっての呼吸、呼吸あっての循環といったように観察の優先順位があります

今回記事にしている神経学的評価の内容は、

脳そのもの疾患(脳卒中など)の神経学的所見を詳しくみていくものではなく、

呼吸や循環動態が不安定(ショック状態)によって起こる意識状態の悪化について解説していきます

みらいちゃん
みらいちゃん

神経学的所見って、、なんだか難しいイメージがあるなぁ

しーちゃん
しーちゃん

そうだね、私もすごく苦手な分野だけど、ここでの観察項目はすごくシンプルだよ!

それではみていこう〜

<もくじ>

1.神経学的評価の順序立てた見方

2.反応を見た後はどうするか

3.先輩・同僚看護師に伝えた後、追加の観察手順

 3.1.瞳孔・対光反射に異常があった場合

 3.2.②血糖値に異常があった場合

 3.3.瞳孔・対光反射と②血糖値異常がない!?

4.私の経験した症例

5.まとめ

1.神経学的評価の順序立てた見方

意識レベルの見方

患者さんの意識の状態を確認するにはまずは話しかけることです

話しかけて「反応」があるかをみます

意識が鮮明、呼びかけに反応、痛み刺激に反応、刺激に対して反応なしの4つのどれに当たるのか確認します

4つの反応の確認方法

ステップ1:声をかけて、コミュニケーションをとってみよう

みなさんが家族と話する時のように、患者さんとも通常のコミュニケーションが取れれば「意識鮮明」になります

ステップ2:通常のコミュにケーションは取れないけど、声掛けに目を開けたり、目があったり体を動かしたりする動作があれば「呼びかけに反応」

ステップ3:呼びかけには反応しないけど、痛み刺激(爪床や乳頭等に痛み刺激を加える)を加えて目を開けたり、モゾモゾと体を動かしたり反応するか確認します。動けば「痛み刺激に反応」です

ステップ4:痛み刺激を加えても反応がしなかったら「刺激に対して反応なし」です

2.反応を見た後はどうするか

意識レベルの見方と対応

意識鮮明だったら、経過観察が基本になって、鮮明だけど何か気になるの場合は報告や1時間後に再評価するようにしましょう

呼びかけに反応するけどぼーっとしてる、痛み刺激に反応する程度しか反応がないという場合は必ず対応が必要です、先輩・同僚看護師と詳細な情報を集めたり追加の観察をしましょう

痛み刺激に対して反応なしの場合は、即医師への報告が必要です

3.先輩・同僚看護師に伝えた後、追加の観察手順

意識レベルの見方と対応2

意識障害の詳細な情報収集には手順があります

まずは、上記の図の通り①瞳孔・対光反射と②血糖値を確認しましょう

①瞳孔・対光反射に異常があった場合

ここに異常があった場合は脳卒中(脳梗塞や脳出血)などの脳内の疾患が疑われます

GCSでのスケール評価や麻痺など、脳神経学的所見の詳細観察が必要になります

神経学的所見は看護師の主観が多く入るので、私は必ず2人以上で行うことをお勧めします

②血糖値に異常があった場合

病院内に血糖値異常による意識障害がある場合はほとんどが低血糖です

脳の活動エネルギーはブドウ糖です

これが不足することが原因で意識障害となります

私は70mg/dl以下を低血糖して行動を起こすこととしています

ただ、80mg/dl以下でも意識障害や体がポカポカするなど症状があれば行動を起こします

低血糖になって意識障害を起こしている場合は点滴や傾向でブドウ糖の摂取が必要になります

各施設で決まりがあると思いますので、把握しておきましょう!

①瞳孔・対光反射と②血糖値異常がない!?

①瞳孔・対光反射と②血糖値の異常がない場合は何を考えるか

呼吸循環不全による意識障害」を考えます

呼吸や循環動態の不安定(ショック)により、脳血流が低下して意識状態が悪化していることがあります

こうなった場合は、呼吸や循環動態が改善するよう介入する必要があります

4.私の経験した症例

80歳台、男性、胆管炎による入院、1日目

担当看護師さんや所属師長から声をかけられました

担当看護師さん
担当看護師さん

入院してきた患者さんなんだけど、眠そうでずっと静かなんですよ

気になった私は、ベッドサイドまでいき患者さんに声をかけました

しーちゃん
しーちゃん

Cさん、わかりますか〜

担当看護師さん
担当看護師さん

う、、ん、わかりま、すよ(目を開けない)

しーちゃん
しーちゃん

あれ?通常声をかけて話をする時、目を開けて相手の顔を見るのに、目を開けないな。すごく違和感あるな

バイタルサインを再度取り直して、瞳孔と対光反射と低血糖に異常なし

神経学的所見もなし

呼吸数25回/分、毛細血管再充満時間は5秒、体温が39.8度など所見あり・・・

しーちゃん
しーちゃん

あ、これは敗血症による呼吸循環不全で意識状態の悪化だ!!

主治医などに報告して、すぐに集中治療室に患者さんを搬送しました。

5.まとめ

いかがでしたか

今回は呼吸や循環動態の不安定(ショック)による神経学的所見の見方について記事にしました

脳卒中などの脳そのものの障害でなくても意識障害は起きます

いつもと違うことは何か」と自問しながら観察することが重要だと私は思います

是非、みなさんも参考にしてみてください

最後まで読んでいただきありがとうございます!

この記事があたなに少しでも役に立っていただけたら幸いです

⭐️この記事を読んでいることが、あなたが頑張っている証拠です!

                  これからも、少しずつ学んで成長していきましょう⭐️

これから経験を積む看護師さんの伴走者 看護の考えでポジティブな人生の送り方を支援する

きゃりあサポートラボナース

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