朝ドラ「風、薫る」第38話をナースが解説!千佳子夫人と美津の“似ている”から学ぶ羞恥心・家族同席・患者理解【しーちゃんの看護師目線】

朝ドラ「風、薫る」第38話をナースが解説!千佳子夫人と美津の“似ている”から学ぶ羞恥心・家族同席・患者理解【しーちゃんの看護師目線】 朝ドラ「風、薫る」をしーちゃん目線で解説

このページを読むと…
✅ 朝ドラ「風、薫る」第38話の流れがわかる
✅ りんが千佳子夫人を美津に重ねた意味を看護師目線で整理できる
✅ 診察を病室ではなく診察室で行う配慮の重要性がわかる
✅ 家族同席が患者さんにとって安心にも負担にもなる理由を考えられる
✅ 新人看護師さんが患者さんの羞恥心や尊厳をどう観察するか学べる

みらいちゃん
みらいちゃん

しーちゃん、第38話は「似ている」というタイトルが効いていましたね。りんさんが千佳子夫人を自分のお母さんの美津さんに重ねて、家族に診察を見られるのは嫌なのではと気づくところが印象的でした。

しーちゃん
しーちゃん

うん。第38話は、看護師の観察が一段深くなった回だと思うよ。脈や排泄の確認だけではなく、その人が何を恥ずかしいと思い、誰に何を見られたくないのかを想像する力。これは患者さんの尊厳を守るうえでとても大切なんだよ。

  1. 朝ドラ「風、薫る」第38話のあらすじ
  2. ナース目線ポイント①:「似ている」と感じる力は看護の入り口
  3. ナース目線ポイント②:家族同席は安心にも負担にもなる
  4. ナース目線ポイント③:診察室へ移すことは“環境調整”という看護
  5. ナース目線ポイント④:羞恥心は“わがまま”ではなく大切なサイン
  6. ナース目線ポイント⑤:りんと直美の情報共有が看護を深めた
  7. ナース目線ポイント⑥:「母ならどう感じるか」は家族看護の視点にもつながる
  8. ナース目線ポイント⑦:医師に提案できたことは大きな成長
  9. ナース目線ポイント⑧:患者さんの行動が変わったら、ケアが合っているサイン
  10. ナース目線ポイント⑨:縁談の話も“家族の中の女性”を考えさせる
  11. ナース目線ポイント⑩:第38話は“患者さんの見えない恥ずかしさ”に気づく回
  12. 新人看護師さんが第38話から学べること
  13. 先輩看護師・指導者に伝えたいこと
  14. 第38話を看護師目線で読み解くと
  15. よくある質問
    1. Q1. 家族がいる時に診察や説明をしてもよいか、どう判断しますか?
    2. Q2. 患者さんが診察を拒否する時、どう対応すればいいですか?
    3. Q3. 羞恥心への配慮で新人看護師がすぐできることは?
    4. Q4. 患者さんの反応が変わったら、どう記録や共有をすればいいですか?
  16. まとめ:第38話は“見えない羞恥心に気づく看護”の回
  17. 🛒 しーちゃんのおすすめ情報
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    5. 📚 しーちゃんのおすすめ看護本・国試参考書【Amazon】

朝ドラ「風、薫る」第38話のあらすじ

第38話では、まず瑞穂屋の場面から物語が始まります。

瑞穂屋には、槇村太一とその兄・宗一、そしてシマケンが集まっています。宗一は東京の役人で独身です。そのため、美津は安の結婚相手として宗一に目をつけ、シマケンに仲立ちを頼みます。病院実習で重い課題に向き合うりんたちの物語とは別に、瑞穂屋では家族や縁談をめぐる日常の動きも描かれます。

一方、病院では、りんと直美がそれぞれの患者について情報を共有しながら、看護について考え続けています。

りんは、千佳子夫人が自分の母・美津に似ていると感じます。

千佳子夫人は侯爵夫人であり、身分も生活も美津とは大きく違います。けれど、りんは二人の中に似たものを見ます。それは、女性として、妻として、家族の前で弱さや身体の状態を見せたくないという感覚かもしれません。

りんは考えます。

もし美津が千佳子夫人と同じ立場だったら、父・信右衛門に診察の様子を見られるのを嫌がるのではないか。

その気づきから、りんは医師たちに提案します。

千佳子夫人の診察を病室ではなく、診察室で行ってもらえないか。家族に見られるのが嫌なのではないか。

医師たちは、りんの意見を聞き入れます。すると千佳子夫人は、自分から診察室へ向かうようになります。

第38話は、りんが千佳子夫人の表面的な拒否の奥にある羞恥心や尊厳へ気づき、環境を変えることで患者さんの行動が変わる回でした。

みらいちゃん
みらいちゃん

千佳子夫人は、りんさんに反発していたのに、診察室に変えたら自分から行くようになったんですよね。環境を変えるだけで、患者さんの反応が変わるんだと思いました。

しーちゃん
しーちゃん

そう。患者さんが拒否している時、「この人はわがまま」と見るだけではなく、「何が嫌なのか」「どんな環境なら受け入れられるのか」を考えることが大切なんだよ。

ナース目線ポイント①:「似ている」と感じる力は看護の入り口

第38話のタイトルは「似ている」です。

りんは、千佳子夫人を見て、美津に似ていると感じます。

これは単なる思い込みではありません。看護師目線で見ると、患者さんを理解するための想像力の始まりです。

看護師は、患者さんのすべてをすぐに知ることはできません。患者さんは、自分の気持ちを全部言葉にしてくれるわけではありません。特に羞恥心、不安、家族への遠慮、身体を見られることへの抵抗は、言葉になりにくいものです。

その時、看護師は自分の経験や他者への理解を手がかりにします。

もし自分の母だったら。
もし自分が同じ立場だったら。
もしこの人がずっと誇りを持って生きてきた人なら。
もし家族の前で弱さを見せられない人なら。

こうした想像は、患者さんを決めつけるためではありません。患者さんの気持ちに近づくための仮説です。

りんは、千佳子夫人を美津に重ねることで、「この人は家族に診察を見られるのが嫌なのではないか」という仮説を立てました。

そして、その仮説をもとに環境を変える提案をしました。

看護の観察は、見たものをそのまま記録するだけではありません。見たものから、その人の気持ちや背景を想像し、ケアを調整することでもあります。

みらいちゃん
みらいちゃん

患者さんを誰かに重ねるのは、決めつけにならないか心配です。

しーちゃん
しーちゃん

いい視点だね。決めつけは危ない。でも、仮説として持つのは大事。「きっとこうだ」と押しつけるのではなく、「もしかしたらこうかもしれない」と考えて、反応を見ながら確かめる。それが看護のアセスメントだよ。

ナース目線ポイント②:家族同席は安心にも負担にもなる

第38話で大切なのは、家族に診察を見られることへの抵抗です。

家族がそばにいることは、多くの患者さんにとって安心になります。説明を一緒に聞いてもらえる。怖い時に支えてもらえる。治療後の生活を一緒に考えられる。患者さんが一人で抱え込まないために、家族同席はとても大切です。

でも、家族同席はいつでも安心とは限りません。

家族の前では弱音を言えない。
身体を見られたくない。
排泄や乳房の診察について話しにくい。
夫や子どもに病状を知られたくない。
家族がいると医師に本音を言えない。
家族の意向が強く、本人の意思が見えにくくなる。

こうしたことがあります。

千佳子夫人の場合、夫・元彦に診察の場面を見られることは、強い抵抗につながっていたのかもしれません。侯爵夫人としての体面、妻としての姿、病気の身体を見られることへの羞恥心。いくつもの感情が絡んでいた可能性があります。

看護師は、家族同席を当たり前にしすぎないことが大切です。

「ご家族も一緒に聞かれますか」
「この話はお一人で聞きたいですか」
「診察の時、ご家族には外でお待ちいただきますか」
「あとでご家族へ説明する形にしましょうか」

患者さんに選択肢を渡すことが、尊厳を守る支援になります。

みらいちゃん
みらいちゃん

家族がいる方が安心だと思い込んでいました。でも、内容によっては一人の方が話しやすいこともありますよね。

しーちゃん
しーちゃん

そう。家族は支えにもなるけれど、患者さんが本音を隠す相手にもなる。看護師は、患者さんが誰の前で何を話せるのかをよく見る必要があるよ。

ナース目線ポイント③:診察室へ移すことは“環境調整”という看護

りんは、千佳子夫人の診察を病室ではなく診察室で行ってほしいと医師に提案します。

これはとても看護的な提案です。

看護師は、患者さんの身体に直接ケアをするだけではありません。患者さんが安心して診察や治療を受けられる環境を整える役割もあります。

病室で診察すると、家族や他の人の目が気になるかもしれません。会話が聞こえるかもしれません。患者さんは自分の身体や病気について話しづらいかもしれません。

診察室へ移ることで、プライバシーが守られます。

患者さんは、診察を受ける覚悟を整えやすくなります。家族の視線から離れ、自分の身体と向き合う時間を持てます。医師にも質問しやすくなるかもしれません。

環境を変えることで、患者さんの行動が変わる。

これは現代の看護でもよくあります。

カーテンを閉める。
声量を下げる。
家族には一度退室してもらう。
個室で話を聞く。
同性スタッフに対応してもらう。
診察や処置の前に説明の時間を作る。

こうした環境調整は、患者さんの尊厳と安心を守る看護です。

第38話では、りんの提案によって千佳子夫人が自分から診察室に向かうようになります。これは、環境が患者さんの意思決定を支えることを示しています。

みらいちゃん
みらいちゃん

看護師が環境を整えるだけで、患者さんが動けるようになることがあるんですね。

しーちゃん
しーちゃん

そうだよ。患者さんが拒否している時、本人の性格だけに原因を求めず、環境を変えられないか考える。これも大切な看護の技術だね。

ナース目線ポイント④:羞恥心は“わがまま”ではなく大切なサイン

千佳子夫人は、診察や排泄確認、身体に触れられることに強い抵抗を示してきました。

その抵抗の中には、羞恥心があったと考えられます。

羞恥心は、患者さんの大切なサインです。

身体を見られたくない。
排泄のことを聞かれたくない。
乳房の診察を家族に見られたくない。
病気で弱っている姿を知られたくない。
自分でできないことを見られたくない。

こうした気持ちは、とても自然です。

看護師は、日々、患者さんの身体や生活の私的な部分に関わります。だからこそ、慣れが怖いのです。

医療者にとっては日常の処置でも、患者さんにとっては人生で初めて他人に身体を見られる経験かもしれません。医療者にとっては必要な確認でも、患者さんにとっては恥ずかしく、屈辱的に感じられることがあります。

羞恥心を「面倒な反応」と見てしまうと、患者さんの尊厳を傷つけます。

羞恥心を「この人が守りたい境界線」と見れば、関わり方が変わります。

みらいちゃん
みらいちゃん

忙しいと、患者さんの恥ずかしさに十分配慮できているか不安です。

しーちゃん
しーちゃん

忙しい現場ほど意識したいね。カーテンを閉める、声を小さくする、説明してから触れる、露出を最小限にする。小さな配慮が患者さんの尊厳を守るよ。

ナース目線ポイント⑤:りんと直美の情報共有が看護を深めた

第38話では、りんと直美が互いの患者情報を共有しながら、看護について考え続けています。

ここも大切なポイントです。

看護は一人で完結しません。

りん一人だけなら、千佳子夫人への関わりを自分の中で抱え込んでいたかもしれません。直美一人だけなら、別の患者の対応に集中していたかもしれません。

でも二人が情報を共有することで、患者さんの見え方が広がります。

あの患者さんは何を嫌がっているのか。
どういう時に表情が変わるのか。
家族の前と一人の時で違いがあるのか。
他の患者さんとの違いは何か。
自分の関わりに足りないものは何か。

看護師同士の情報共有は、単なる申し送りではありません。

患者さんの全体像を深めるための対話です。

現代の看護でも、カンファレンスやペアでの振り返り、日々の短い相談が患者理解を深めます。

「私にはこう見えた」
「でも別の場面ではこうだった」
「家族がいる時は表情が硬かった」
「診察室なら受け入れられるかもしれない」

こうした情報が合わさることで、患者さんに合ったケアが見えてきます。

みらいちゃん
みらいちゃん

情報共有って、事実を伝えるだけじゃなくて、一緒に考えることなんですね。

しーちゃん
しーちゃん

そう。申し送りは情報の受け渡しだけど、看護の対話は意味づけも含む。患者さんをどう理解するかを一緒に考えることで、ケアが深くなるよ。

ナース目線ポイント⑥:「母ならどう感じるか」は家族看護の視点にもつながる

りんは、千佳子夫人を美津に重ねます。

もし美津が同じ状況なら、信右衛門に診察の様子を見られたくないだろう。そう考えました。

これは、家族看護の視点にもつながります。

患者さんは、家族の中で役割を持っています。

母である自分。
妻である自分。
夫である自分。
親である自分。
子である自分。
家を支える人としての自分。

病気になると、その役割が揺らぎます。

母が子どもに弱さを見せたくない。
夫が妻に介助されることを恥ずかしく感じる。
親が子に排泄介助されることに抵抗を持つ。
家族の前では痛みを我慢する。

家族は近い存在だからこそ、見せたくない姿があります。

りんが美津を思い浮かべたことで、千佳子夫人を「侯爵夫人」ではなく、「夫に弱さを見せたくない一人の女性」として見る視点が生まれました。

看護師は、患者さんの家族関係をこうした角度から見ることが大切です。

みらいちゃん
みらいちゃん

家族だから何でも見せられるわけではないんですね。

しーちゃん
しーちゃん

そう。家族だからこそ見せたくないこともある。特に身体の変化、排泄、がん、手術、弱さは、家族関係の中でとても繊細に響くよ。

ナース目線ポイント⑦:医師に提案できたことは大きな成長

第38話で、りんは医師たちに診察場所の変更を提案します。

これは、りんにとって大きな成長です。

これまで、りんの声は医師に届かないことがありました。園部さんの異変を伝えようとしても取り合ってもらえず、悔しい思いもしました。

でも第38話では、患者さんの気持ちを想像し、具体的な提案として医師に伝えています。

「千佳子さんはご家族に見られるのが嫌だと思います」
「診察を病室ではなく診察室で行っていただけませんか」

これは、ただ「気になります」と言うのではなく、観察と仮説に基づいた提案です。

現代の看護師にも必要な力です。

患者さんの困りごとを見つける。
なぜ困っているのか仮説を立てる。
どう環境を変えればよいか考える。
医師やチームに具体的に提案する。

りんは、患者さんの代弁者として一歩前に進んでいます。

みらいちゃん
みらいちゃん

ただ気づくだけじゃなくて、具体的に「こうしてほしい」と提案できたのがすごいですね。

しーちゃん
しーちゃん

そうだね。看護師の報告は、状態を伝えるだけでなく、患者さんに必要な支援を提案することも含まれる。第38話のりんさんは、そこがすごく成長していたよ。

ナース目線ポイント⑧:患者さんの行動が変わったら、ケアが合っているサイン

診察場所を病室から診察室に変えたことで、千佳子夫人は自分から診察室へ向かうようになります。

これは大きな変化です。

患者さんの行動が変わる時、そこにはケアのヒントがあります。

拒否していた患者さんが受け入れるようになる。
口を閉ざしていた患者さんが少し話す。
表情が和らぐ。
自分から動く。
ナースコールを押せるようになる。
質問できるようになる。

こうした変化は、関わりが患者さんに合い始めたサインかもしれません。

看護師は、ケアを実施した後の患者さんの反応を見ます。

説明を変えたらどうだったか。
環境を変えたらどうだったか。
家族の同席を調整したらどうだったか。
声かけのタイミングを変えたらどうだったか。

看護は、やって終わりではありません。

患者さんの反応を見て、次のケアを調整します。

千佳子夫人が診察室へ向かうようになったことは、りんの仮説が当たっていた可能性を示しています。患者さんの尊厳を守る環境が整うと、拒否が和らぐことがあるのです。

みらいちゃん
みらいちゃん

患者さんの行動の変化って、看護の評価なんですね。

しーちゃん
しーちゃん

その通り。ケア後に患者さんがどう変わったかを見ることが評価だよ。看護は実施だけでなく、反応を見て修正するところまで含まれるんだよ。

ナース目線ポイント⑨:縁談の話も“家族の中の女性”を考えさせる

第38話では、瑞穂屋で安の縁談めいた話も描かれます。

美津が槇村の兄・宗一を安の結婚相手として考え、シマケンに仲立ちを頼む場面です。

この一見軽やかな日常の場面も、千佳子夫人の物語と響き合っています。

当時の女性にとって、結婚、家、夫、家族の中の役割は人生を大きく左右するものでした。美津、安、千佳子夫人、それぞれ立場は違っても、女性として家族や社会の中でどう見られるか、どう生きるかというテーマを抱えています。

看護師が患者さんを見る時も、ジェンダーや家族内役割の影響は無視できません。

女性だから我慢する。
母だから弱音を吐けない。
妻だから夫の前で病気の身体を見せたくない。
家のために自分の治療を後回しにする。

もちろん、現代では多様な生き方があります。それでも、家族や性別役割が患者さんの意思決定に影響することはあります。

第38話の縁談の場面は、千佳子夫人の診察の問題と遠くつながっています。

女性が家族の中でどう見られ、何を隠し、何を守ろうとするのか。

りんは、そこに気づき始めています。

みらいちゃん
みらいちゃん

瑞穂屋の縁談の話も、病院の話とつながっているんですね。

しーちゃん
しーちゃん

そう思うよ。家族の中の女性としてどう見られるか。その感覚が、診察や手術への抵抗にもつながっている。ドラマの構成、なかなか鋭いね。

ナース目線ポイント⑩:第38話は“患者さんの見えない恥ずかしさ”に気づく回

第38話のテーマを看護師目線でまとめるなら、「患者さんの見えない恥ずかしさに気づく回」です。

千佳子夫人は、強く、気難しく、看護婦を拒む患者として登場しました。

でも第38話では、その奥にある羞恥心が見えてきます。

夫に診察を見られたくない。
身体のことを家族の前で扱われたくない。
病人として弱い姿を見せたくない。
乳がん疑いという現実を体面の中で受け止めきれない。

りんは、美津を思い浮かべることで、その恥ずかしさに気づきました。

そして、診察室で診察するという環境調整を提案しました。

これは、看護師として大きな一歩です。

患者さんが拒否している時、その人を責めるのではなく、拒否の背景にある恥ずかしさ、不安、尊厳を考える。環境を変えることで、患者さんが受け入れやすくなる方法を探す。

第38話は、りんの観察が身体から心と背景へ深まった回だったと思います。

みらいちゃん
みらいちゃん

第38話を見て、患者さんが言わない恥ずかしさを想像することも看護なんだと思いました。

しーちゃん
しーちゃん

そうだね。患者さんは恥ずかしいと自分から言えないことが多い。だから看護師が先に配慮する。そこに看護の品位が出るんだよ。

新人看護師さんが第38話から学べること

第38話から新人看護師さんが学べることは、たくさんあります。

まず、家族同席を当たり前にしないことです。

患者さんにとって家族は支えですが、すべてを見せたい相手とは限りません。診察や排泄、乳房・性器・傷などの話題では、家族の同席が負担になることがあります。

次に、羞恥心を先回りして配慮することです。

患者さんが「恥ずかしい」と言わなくても、カーテンを閉める、露出を最小限にする、声を小さくする、説明してから触れることが大切です。

三つ目は、拒否の背景を考えることです。

拒否はわがままではなく、恥ずかしさ、不安、体面、家族への遠慮から出ているかもしれません。

四つ目は、環境調整を看護として考えることです。

診察場所、同席者、声量、時間帯、部屋の配置を変えるだけで、患者さんが受け入れやすくなることがあります。

五つ目は、気づきを具体的な提案にすることです。

「家族に見られるのが嫌かもしれません」だけでなく、「診察室で行うと受け入れやすいかもしれません」と具体化すると、チームが動きやすくなります。

みらいちゃん
みらいちゃん

第38話は、患者さんをよく見るだけでなく、環境を変える提案までできることが大事なんですね。

しーちゃん
しーちゃん

うん。観察して、仮説を立てて、環境を調整して、反応を見る。これは現代の看護でもとても大切な流れだよ。

先輩看護師・指導者に伝えたいこと

第38話は、指導者にとっても学びがあります。

新人さんは、患者さんの拒否や不機嫌を見た時、すぐに自分のせいだと思ったり、逆に「あの患者さんは難しい」と決めつけたりしがちです。

そんな時、指導者は背景を考える問いを投げかけたいところです。

「この患者さんは何を見られたくないのかな」
「家族がいる時といない時で反応は違う?」
「診察場所や声かけを変えたらどうなりそう?」
「羞恥心に配慮するなら、何ができる?」
「この拒否は、どんな不安のサインかもしれない?」

こうした問いは、新人さんの観察を深めます。

また、患者さんの羞恥心への配慮は、先輩が実践で見せることが大切です。

カーテンを閉めるタイミング。
家族に退室をお願いする言い方。
排泄や診察の話をする声量。
露出を最小限にする手つき。
患者さんに選択肢を渡す言葉。

これらは、教科書よりも現場の所作から学ぶことが多い部分です。

みらいちゃん
みらいちゃん

先輩の言い方やカーテンの扱い方って、意外と見ています。

しーちゃん
しーちゃん

そうだね。尊厳を守る看護は、言葉だけじゃなく所作に出る。指導者は、自分の何気ない動きが新人さんのお手本になることを意識したいね。

第38話を看護師目線で読み解くと

第38話は、りんが千佳子夫人を美津に重ね、家族に診察を見られることへの抵抗に気づく回でした。

千佳子夫人は、これまで看護婦を拒み、脈拍測定や排泄確認にも強く反発してきました。

でも第38話でりんは、その拒否の奥にある羞恥心を想像します。

もし美津が同じ状況だったら、信右衛門に診察を見られたくないはず。

そう考えたからこそ、りんは診察を病室ではなく診察室で行うことを提案しました。医師たちはそれを了承し、千佳子夫人は自分から診察室へ向かうようになります。

看護師目線で見ると、これは患者理解と環境調整の成功です。

患者さんが拒否している時、原因は患者さんの性格だけではありません。

場所が合っていない。
同席者が合っていない。
説明が足りない。
羞恥心に配慮されていない。
患者さんの役割や体面が守られていない。

こうした環境要因を見つけ、変えることが看護です。

りんは、第38話で患者さんの身体だけでなく、恥ずかしさ、家族関係、尊厳を見る力を一歩深めました。

みらいちゃん
みらいちゃん

第38話は、派手な処置はないけれど、看護師としてすごく大きな成長があった回ですね。

しーちゃん
しーちゃん

そうだね。患者さんが自分から診察室へ行けるようになった。それは大きな変化だよ。看護は、患者さんが自分で一歩動ける環境を整える仕事でもあるんだよ。

よくある質問

Q1. 家族がいる時に診察や説明をしてもよいか、どう判断しますか?

まず患者さん本人に確認することが大切です。

「ご家族も一緒に聞かれますか」「この内容はお一人で聞きたいですか」と選択肢を渡しましょう。病状や身体に関する繊細な話題では、家族同席が負担になることがあります。

Q2. 患者さんが診察を拒否する時、どう対応すればいいですか?

拒否の背景を考えます。

痛み、不安、羞恥心、同席者、場所、説明不足、過去の経験が関係しているかもしれません。緊急性が高くなければ、一度引いて、環境や説明を調整して再提案することも大切です。

Q3. 羞恥心への配慮で新人看護師がすぐできることは?

カーテンやドアを閉める、露出を最小限にする、声を小さくする、説明してから触れる、不要な人を退室してもらうことです。

また、排泄や乳房など私的な話題は、周囲に聞こえないように確認しましょう。

Q4. 患者さんの反応が変わったら、どう記録や共有をすればいいですか?

何を変えた結果、どんな反応があったかを具体的に共有します。

たとえば「家族退室後、診察への拒否が軽減」「診察室での診察へ変更後、自ら移動」などです。環境調整と反応をセットで残すと、次のケアにつながります。

まとめ:第38話は“見えない羞恥心に気づく看護”の回

朝ドラ「風、薫る」第38話は、りんが千佳子夫人を母・美津に重ね、家族に診察を見られることへの抵抗に気づく回でした。

看護師目線で見ると、この回のテーマは「見えない羞恥心に気づく看護」です。

患者さんは、恥ずかしい、不安、見られたくないと自分から言えないことがあります。
家族がいるから安心とは限りません。
病室での診察が患者さんにとってつらいこともあります。

看護師は、患者さんの言葉にならない抵抗を見て、環境を整える役割があります。

みらいちゃん
みらいちゃん

第38話を見て、患者さんの拒否を責める前に、環境を変えられないか考えたいと思いました。

しーちゃん
しーちゃん

うん。患者さんが受け入れられる形を探すことも看護。第38話は、りんさんが患者さんの尊厳に一歩近づいた、とても大切な回だったね。

参考:
ドラマ情報館「風薫る あらすじ第38話『似ている』」
シネマトゥデイ「朝ドラ『風、薫る』千佳子の変化にりんが気づく 第38回あらすじ」
cinemacafe.net「『風、薫る』第38回あらすじ・場面写真」
婦人公論.jp「明日の『風、薫る』第38回あらすじ」
ダイヤモンド・オンライン「仲間由紀恵、さすがの『ツンデレ演技』」

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