朝ドラ「風、薫る」第36話をナースが解説!千佳子夫人の拒否から学ぶ尊厳・排泄確認・信頼関係【しーちゃんの看護師目線】

朝ドラ「風、薫る」第36話をナースが解説!千佳子夫人の拒否から学ぶ尊厳・排泄確認・信頼関係【しーちゃんの看護師目線】 朝ドラ「風、薫る」をしーちゃん目線で解説

このページを読むと…
✅ 朝ドラ「風、薫る」第36話の流れがわかる
✅ 千佳子夫人がりんを拒む理由を看護師目線で考えられる
✅ 脈拍測定や排泄確認がなぜ患者さんの尊厳に触れるのかがわかる
✅ 拒否する患者さんへの声かけと関係づくりを整理できる
✅ 新人看護師さんが「必要な観察」と「無礼に感じられるケア」の間でどう動くか学べる

みらいちゃん
みらいちゃん

しーちゃん、第36話は見ていて胃がきゅっとしました。りんさんが千佳子夫人の看護を任されたのに、脈を測ることも排泄の確認も「無礼」って言われて追い出されてしまって…。

しーちゃん
しーちゃん

うん。第36話は、看護師にとって本当に大事なテーマだったね。脈拍測定も排泄確認も、看護師には必要な観察。でも患者さんにとっては、身体や生活のとても私的な部分に踏み込まれることでもある。そこをどう説明し、どう信頼関係を作るかが問われる回だったよ。

  1. 朝ドラ「風、薫る」第36話のあらすじ
  2. ナース目線ポイント①:脈拍測定は“手首に触れるだけ”ではない
  3. ナース目線ポイント②:排泄確認は患者さんの尊厳に深く触れる
  4. ナース目線ポイント③:拒否は“わがまま”ではなく防衛かもしれない
  5. ナース目線ポイント④:乳がん疑いの患者さんには身体イメージの揺らぎがある
  6. ナース目線ポイント⑤:身分の高い患者さんほど“弱さを見せられない”
  7. ナース目線ポイント⑥:看護婦を信じない患者さんにどう関わるか
  8. ナース目線ポイント⑦:必要な観察をどう説明するか
  9. ナース目線ポイント⑧:拒否された時は“一度引く”ことも看護
  10. ナース目線ポイント⑨:りんの傷つきは“看護師としての成長痛”
  11. ナース目線ポイント⑩:第36話は“尊厳に触れる看護”の回
  12. 新人看護師さんが第36話から学べること
  13. 先輩看護師・指導者に伝えたいこと
  14. 第36話を看護師目線で読み解くと
  15. よくある質問
    1. Q1. 脈拍測定のような基本的な観察にも説明は必要ですか?
    2. Q2. 排泄確認を嫌がる患者さんにはどう聞けばいいですか?
    3. Q3. 患者さんに拒否されたら、どうすればいいですか?
    4. Q4. VIP患者さんや身分の高い患者さんに緊張します。どう関わればいいですか?
  16. まとめ:第36話は“尊厳に触れる観察”を学ぶ回
  17. 🛒 しーちゃんのおすすめ情報
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    5. 📚 しーちゃんのおすすめ看護本・国試参考書【Amazon】

朝ドラ「風、薫る」第36話のあらすじ

第36話では、和泉侯爵家の千佳子夫人の入院をめぐって、りんが大きな壁にぶつかります。

前回、千佳子夫人の入院が決まり、病院内にはただならぬ緊張感が走りました。乳がんの疑いがあり、手術を控える千佳子夫人は、侯爵夫人という高い身分を持つ患者です。医師たちも病院全体も、彼女の入院を特別な出来事として扱います。

第36話では、りんが千佳子夫人の看護を任されます。

ところが、千佳子夫人は看護婦の存在意義を信じていません。りんが脈を測ろうとしたり、排泄の確認をしようとしたりすると、千佳子夫人はそれを無礼だと受け取り、りんを部屋から追い出してしまいます。

りんにとっては、患者さんの状態を知るために必要な観察です。しかし千佳子夫人にとっては、身分の低い若い看護婦が自分の身体や排泄に踏み込んでくる、耐えがたい無礼に感じられたのかもしれません。

りんは、看護師として必要なことをしようとしたのに拒まれます。自分はどう関わればよかったのか。必要な観察をどう伝えればよかったのか。患者さんの尊厳を傷つけずに、どう安全を守るのか。大きな課題が残ります。

第36話は、看護技術そのものよりも、看護が患者さんの身体・生活・尊厳に触れる仕事であることを突きつける回でした。

みらいちゃん
みらいちゃん

脈を測ることも排泄を聞くことも、看護師としては普通のことですよね。でも患者さんからすると、いきなり踏み込まれた感じがするのかもしれません。

しーちゃん
しーちゃん

そう。看護師の“当たり前”は、患者さんの当たり前ではないことがあるんだよ。だから必要な観察ほど、目的を説明して、相手の受け止め方を見ながら進めることが大切なの。

ナース目線ポイント①:脈拍測定は“手首に触れるだけ”ではない

第36話でりんは、千佳子夫人の脈を測ろうとします。

看護師にとって脈拍測定は基本的な観察です。脈の速さ、リズム、強さ、左右差、緊張、全身状態との関連を見ます。手術前後、発熱、疼痛、不安、出血、脱水、循環状態の変化を知る手がかりにもなります。

でも患者さんにとって、脈を測られることは単なる数値測定ではありません。

他人に手首を取られる。
身体に触れられる。
自分の状態を見られる。
病人として扱われる。
弱さを見透かされるように感じる。

特に千佳子夫人のように、身分や体面を重んじて生きてきた人にとって、若い看護婦が当然のように手首へ触れることは、強い抵抗を生む可能性があります。

ここで大切なのは、看護師側が「脈を測るのは普通です」と思い込みすぎないことです。

「手首に触れて脈を確認します」
「手術前の体の状態を知るために必要です」
「痛みはありません」
「よろしいでしょうか」

こうした一言があるだけで、患者さんの受け止め方は変わります。

看護師は、必要だから触れるのではなく、必要性を説明し、できるだけ同意を得ながら触れる専門職です。

みらいちゃん
みらいちゃん

脈拍測定って基本すぎて、説明を省いてしまうことがあります。

しーちゃん
しーちゃん

新人のうちは手技に必死だし、慣れると逆に説明を忘れやすいよね。でも患者さんの身体に触れる時は、どんなに基本的なことでも一言添える。それが尊厳を守る第一歩だよ。

ナース目線ポイント②:排泄確認は患者さんの尊厳に深く触れる

第36話で千佳子夫人が強く拒んだのは、排泄の確認です。

看護師にとって、排泄の確認は非常に重要です。

尿が出ているか。
便は出ているか。
色や量はどうか。
痛みはあるか。
血尿や下痢はないか。
手術前後の排泄状況はどうか。
脱水や腎機能、腸蠕動、薬の影響はどうか。

排泄は、患者さんの全身状態を知る大切な情報です。

でも、患者さんにとって排泄はとても私的な領域です。

便や尿のことを他人に話すのが恥ずかしい。
失禁や便秘を知られたくない。
介助されることに抵抗がある。
自分でできなくなった現実を認めたくない。
プライドが傷つく。

こうした感情が出るのは自然です。

千佳子夫人が「無礼」と感じた背景には、身分だけでなく、排泄という人間の最も私的な部分に踏み込まれる不快感があったのだと思います。

現代の看護でも、排泄確認はとても配慮が必要です。

大きな声で聞かない。
周囲に聞こえない場所で確認する。
目的を説明する。
恥ずかしさに配慮する。
患者さんの言い方に合わせる。
記録や申し送りでも必要以上に露骨な表現を避ける。

看護師は、排泄を“情報”として扱います。でも患者さんにとっては、尊厳に深く関わることです。

みらいちゃん
みらいちゃん

排泄のことって、聞く側は業務でも、聞かれる側は恥ずかしいですよね。

しーちゃん
しーちゃん

そうだよ。排泄を確認することは大事。でも、聞き方が雑だと患者さんは傷つく。排泄ケアは、看護師の品位と配慮がすごく出るところだと思う。

ナース目線ポイント③:拒否は“わがまま”ではなく防衛かもしれない

千佳子夫人は、りんを冷たく拒みます。

見ている側としては、わがまま、身勝手、高圧的と感じるかもしれません。実際、病院全体を振り回すような存在として描かれています。

でも看護師目線では、拒否の背景を考えます。

なぜ拒否するのか。
何が怖いのか。
何を守ろうとしているのか。
どんな体面を保ちたいのか。
病気をどう受け止めているのか。
看護婦という存在をなぜ信じられないのか。

拒否は、患者さんの防衛反応であることがあります。

乳がんの疑いがある。
手術を控えている。
侯爵夫人として弱さを見せられない。
身体に触れられることが屈辱に感じる。
排泄を聞かれることが耐えがたい。
看護婦を下の立場として見てきたため、世話をされることを受け入れられない。

こうした背景が重なれば、拒否は単なるわがままではなく、自分の尊厳を守ろうとする行動にも見えます。

もちろん、拒否されたからといって必要な観察をあきらめてよいわけではありません。患者さんの安全を守る必要があります。

でも、拒否の背景を考えることで、関わり方は変わります。

みらいちゃん
みらいちゃん

拒否されると、つい「わがままな患者さん」と思ってしまいそうです。

しーちゃん
しーちゃん

そう感じるのは自然。でも一歩引いて、「この人は何を守ろうとしているんだろう」と考えると、関わりの糸口が見つかることがあるよ。

ナース目線ポイント④:乳がん疑いの患者さんには身体イメージの揺らぎがある

千佳子夫人は、乳がんの疑いで入院しています。

乳がんの疑い、乳房の手術、がんかもしれないという不安は、患者さんの心を大きく揺さぶります。

乳房は、身体の一部であるだけでなく、女性性、母性、自己イメージ、夫婦関係、社会的な見られ方などに関わることがあります。もちろん、受け止め方は人それぞれです。すべての患者さんが同じように感じるわけではありません。

でも、乳がん疑いの患者さんに対して、看護師は身体イメージの揺らぎを意識する必要があります。

手術で身体が変わるかもしれない。
病気であることを知られたくない。
夫や家族にどう思われるか不安。
自分の身体が自分のものではなくなる感覚がある。
診察や処置で身体を見られることがつらい。

千佳子夫人が身体に触れられることや排泄を聞かれることに強く反発する背景には、病気そのものへの恐怖や身体を見られることへの抵抗もあるかもしれません。

看護師は、病名だけではなく、その病気が患者さんの自己イメージにどう影響しているかを見ます。

みらいちゃん
みらいちゃん

乳がん疑いって、手術や治療だけじゃなく、自分の身体との向き合い方にも関わるんですね。

しーちゃん
しーちゃん

そう。だから言葉選びや触れ方、説明、プライバシーへの配慮がとても大切。患者さんの身体は、医療者の教材でも対象物でもなく、その人自身の大切な身体だからね。

ナース目線ポイント⑤:身分の高い患者さんほど“弱さを見せられない”

千佳子夫人は侯爵夫人です。

周囲は彼女を丁重に扱います。医師たちも緊張し、病院全体が特別な空気になります。

身分が高い、社会的地位がある、周囲から尊敬されている。そういう患者さんは、弱さを見せにくいことがあります。

病気が怖いと言えない。
痛いと言えない。
排泄の不安を言えない。
手術が不安だと認められない。
周囲の期待に応えようとする。
威厳を保とうとする。

その結果、拒否や高圧的な態度として表れることがあります。

現代でも、社会的地位の高い患者さん、医療者自身、管理職、家族の中で強い役割を担ってきた人は、弱さを出しにくいことがあります。

看護師は、その人の立場を尊重しながら、弱さを出してもよい場を作る必要があります。

「不安があって当然です」
「こちらで確認することは、手術を安全に受けるために必要です」
「話しにくいことは、必要な範囲で構いません」
「プライバシーに配慮して伺います」

こうした言葉は、患者さんが少しだけ鎧を下ろす助けになることがあります。

みらいちゃん
みらいちゃん

強く見える患者さんほど、本当は不安を隠していることがあるんですね。

しーちゃん
しーちゃん

うん。強さはその人の大事な一部だけど、病気の時にはその強さが助けを求める邪魔になることもある。そこを見極めるのが看護師の目だね。

ナース目線ポイント⑥:看護婦を信じない患者さんにどう関わるか

第36話で千佳子夫人は、看護婦の存在意義を信じていません。

これは、りんにとってとてもつらいことです。

自分は看護を学び、患者さんのために必要な観察をしようとしている。けれど相手は、看護婦という職業そのものを信用していない。

現代の看護でも、医療者や看護師に不信感を持つ患者さんはいます。

過去に嫌な経験をした。
説明が不十分だった。
痛い処置をされた。
医療者に傷つくことを言われた。
看護師の役割を知らない。
医師だけが治療する人だと思っている。

そうした患者さんに対して、看護師が最初から信頼を求めても難しいです。

信頼は、言葉で要求するものではなく、行動で少しずつ積み上げるものです。

約束した時間を守る。
説明したことを実行する。
勝手に触れない。
プライバシーを守る。
小さな不快感に気づく。
できないことはできないと言う。
患者さんの反応を見て関わりを調整する。

千佳子夫人がりんを信頼するには時間が必要です。第36話の時点では、りんはその入り口で拒まれました。でも、ここからどう関わりを積み重ねるかが看護師としての学びになります。

みらいちゃん
みらいちゃん

信頼してもらえないと焦ります。でも急に距離を縮めようとすると逆効果かもしれませんね。

しーちゃん
しーちゃん

そう。信頼は一気に作れない。特に拒否が強い患者さんには、小さな約束を守ること、無理に踏み込まないことが大切だよ。

ナース目線ポイント⑦:必要な観察をどう説明するか

第36話のりんに必要だったのは、観察の目的を伝えることでした。

もちろん、りんはまだ若く、緊張していたでしょう。相手は侯爵夫人です。冷たく拒まれれば、言葉が出なくなるのも無理はありません。

でも現代の看護師として学ぶなら、必要な観察ほど説明が大切です。

たとえば脈拍測定なら、

「手術前の体の状態を確認するために、脈を測らせてください」

排泄確認なら、

「手術を安全に受けるために、尿や便の状態を確認する必要があります。お答えできる範囲で構いません」

乳がん疑いの手術前なら、

「体調の変化を早く見つけるために、いくつか確認します。聞きづらいこともありますが、必要な理由を説明しながら伺います」

このように、目的と配慮をセットで伝えます。

大切なのは、患者さんに「管理されている」と感じさせるのではなく、「安全のために一緒に確認している」と感じてもらうことです。

みらいちゃん
みらいちゃん

目的を説明すると、同じ質問でも受け止め方が変わりそうですね。

しーちゃん
しーちゃん

そうだよ。患者さんは、なぜ聞かれているかわからないと不安や怒りを感じやすい。説明は、患者さんの安心を守るケアでもあるんだよ。

ナース目線ポイント⑧:拒否された時は“一度引く”ことも看護

千佳子夫人に追い出されたりんは、強く踏み込むことができませんでした。

ここで、「必要な観察なのだから無理にでも測るべき」と考える人もいるかもしれません。でも、患者さんが強く拒否している時に、無理やり触れることは信頼関係を壊します。

緊急性が高い場合は別です。

意識障害、呼吸困難、大量出血、急変など、命に関わる状況では、患者さんの安全を最優先に動く必要があります。

しかし、第36話のように、今すぐ命に関わる急変ではなく、関係構築が必要な場面では、一度引くことも看護です。

「今はご不快に感じられたのですね」
「無理に触れることはしません」
「ただ、手術の安全のために必要な確認ですので、後ほど改めて説明させてください」
「医師やバーンズ先生とも相談して、失礼のない方法を考えます」

こうして、一度引きながら、必要性は残します。

拒否を尊重することと、観察をあきらめることは違います。

患者さんの尊厳を守りながら、どうすれば必要な情報を得られるかを考える。そこが看護師の腕の見せどころです。

みらいちゃん
みらいちゃん

拒否されたら、もう聞けなくなってしまいそうです。

しーちゃん
しーちゃん

そうなるよね。でも一度引いて、次の方法を考えることもできるよ。誰に同席してもらうか、どう説明するか、どのタイミングならよいか。看護は粘り強い関係づくりでもあるんだよ。

ナース目線ポイント⑨:りんの傷つきは“看護師としての成長痛”

りんは千佳子夫人に拒まれ、追い出されます。

これはかなり傷つく経験です。

新人看護師さんなら、患者さんから拒否された時、自分の存在そのものを否定されたように感じることがあります。

「私ではだめなんだ」
「看護師として向いていないのかも」
「何もできない」
「怖くてもう部屋に入りたくない」

でも、拒否された経験は看護師としての成長につながることもあります。

なぜ拒否されたのか。
説明は足りていたか。
患者さんの立場を見られていたか。
触れる前に同意を得たか。
プライバシーに配慮できていたか。
相手の不安を想像できていたか。

こう振り返ることで、看護師の関わりは深くなります。

りんの傷つきは、ただつらいだけではありません。看護が患者さんの身体と尊厳に触れる仕事だと学ぶ、痛みを伴う成長の場です。

みらいちゃん
みらいちゃん

患者さんに拒否されるのは怖いけど、そこから学べることもあるんですね。

しーちゃん
しーちゃん

うん。拒否はつらい。でも患者さんの大切な境界線を教えてくれることもある。そこから、より丁寧な看護が育っていくよ。

ナース目線ポイント⑩:第36話は“尊厳に触れる看護”の回

第36話のテーマを看護師目線でまとめるなら、「尊厳に触れる看護」です。

脈を測る。
排泄を確認する。
手術前の状態を把握する。
病気への不安を見る。

看護師にとっては、どれも必要なことです。

でも患者さんにとっては、身体に触れられること、排泄を聞かれること、病人として扱われること、弱さを見られることでもあります。

看護は、患者さんの生活の奥深くに入る仕事です。

だからこそ、技術だけでは足りません。

説明が必要です。
同意が必要です。
プライバシーへの配慮が必要です。
患者さんの立場や価値観への想像が必要です。
拒否された時に関係を壊さず、次の方法を考える力が必要です。

第36話のりんは、必要な看護をしようとして拒まれました。

でも、その経験は、看護師としてとても大事な問いをりんに残します。

患者さんの安全を守るために、どこまで踏み込むのか。
患者さんの尊厳を守るために、どう説明するのか。
拒否された時、どう信頼を作り直すのか。

みらいちゃん
みらいちゃん

第36話は、看護師の基本技術が、実はすごく繊細な関わりなんだとわかる回でした。

しーちゃん
しーちゃん

そうだね。脈を測る、排泄を聞く、体に触れる。全部、患者さんの尊厳に関わる。第36話は、その当たり前をもう一度考えさせてくれる回だったよ。

新人看護師さんが第36話から学べること

第36話から新人看護師さんが学べることは、たくさんあります。

まず、身体に触れる前に説明することです。

「脈を測ります」だけではなく、「手術前の体調確認のために脈を測ります」と目的を伝えると、患者さんは受け入れやすくなります。

次に、排泄確認は尊厳に触れることを忘れないことです。

小さな声で、周囲に聞こえないように、目的を説明して確認します。患者さんが恥ずかしさを感じるのは自然です。その反応を面倒だと思わず、配慮することが大切です。

三つ目は、拒否をすぐにわがままと決めつけないことです。

拒否の背景には、不安、恐怖、羞恥心、プライド、過去の経験、病気への受け入れがたい気持ちがあるかもしれません。

四つ目は、一度引く判断を持つことです。

緊急性が高くない場面では、無理に進めるより、説明し直す、タイミングを変える、先輩に同席してもらうなどの方法があります。

五つ目は、自分一人で抱えないことです。

拒否が強い患者さん、VIP患者さん、手術前で不安が強い患者さんへの対応は、新人一人では難しいことがあります。先輩やチームに相談しましょう。

みらいちゃん
みらいちゃん

第36話を見ると、基本の観察ほど丁寧にしなきゃいけないんだと感じます。

しーちゃん
しーちゃん

そう。基本だから雑にしていいわけじゃない。基本こそ、患者さんとの信頼を作る大事な場面なんだよ。

先輩看護師・指導者に伝えたいこと

第36話は、指導者にも大切な視点をくれます。

新人さんが患者さんに拒否された時、すぐに「説明が足りないから」「もっと強く行かないと」と言ってしまうことがあります。

もちろん、改善点を伝えることは必要です。

でも、拒否された新人さんはかなり傷ついています。まずは、その経験を一緒に振り返ることが大切です。

「どの場面で拒否された?」
「何を説明した?」
「患者さんはどんな表情だった?」
「何が無礼に感じられたのか考えてみよう」
「次に入る時は、どう説明するとよさそう?」

こうした問いかけは、新人さんを責めるのではなく、看護の視点を育てます。

また、排泄確認や身体接触のような尊厳に関わる場面は、指導者が見本を示すことも重要です。

どの声量で聞くのか。
どんな言葉を使うのか。
どこに立つのか。
カーテンや戸をどう扱うのか。
患者さんが拒否した時にどう引くのか。

これは教科書だけでは身につきにくい部分です。

第36話のりんのように、拒否されて初めて「基本技術の難しさ」に気づく新人さんは多いです。指導者は、その痛みを学びに変える伴走者でありたいですね。

みらいちゃん
みらいちゃん

拒否された後に一緒に振り返ってもらえると、次に入る勇気が出そうです。

しーちゃん
しーちゃん

そうだね。新人さんを一人で傷つかせたままにしないこと。患者さんの尊厳を守ることと、新人さんの成長を支えることは、どちらも大事だよ。

第36話を看護師目線で読み解くと

第36話は、りんが千佳子夫人の看護を任されるものの、脈拍測定や排泄確認を拒まれ、部屋から追い出される回でした。

看護師目線で見ると、この回は「尊厳に触れる観察」の回です。

脈を測ること。
排泄を確認すること。
手術前の状態を把握すること。

どれも看護師にとって必要な観察です。

でも患者さんにとっては、身体に触れられること、私的な情報を聞かれること、弱さを見られることでもあります。

特に千佳子夫人は、侯爵夫人という立場があり、乳がん疑いという大きな不安も抱えています。身分、体面、身体イメージ、病気への恐怖、看護婦への不信感。多くのものが重なって、りんへの拒否として表れたのだと思います。

看護師は、必要な観察をしなければなりません。

でも、必要だからといって雑に踏み込んではいけません。

目的を説明する。
同意を得る。
プライバシーに配慮する。
拒否の背景を考える。
一度引いて方法を考える。
チームに相談する。

第36話は、看護師の基本がどれほど繊細な仕事かを教えてくれる回でした。

みらいちゃん
みらいちゃん

りんさんはつらかったと思うけど、この経験は看護師としてすごく大事な学びになりそうですね。

しーちゃん
しーちゃん

そうだね。患者さんに拒まれることは苦しい。でも、その拒否の中に患者さんの大切にしているものが見えることがある。第36話は、りんさんが患者さんの尊厳に触れる看護を学び始めた回だったと思うよ。

よくある質問

Q1. 脈拍測定のような基本的な観察にも説明は必要ですか?

必要です。

患者さんの身体に触れる行為なので、基本的な観察でも一言説明しましょう。「手術前の体調確認のために、手首で脈を測ります」のように目的を伝えると、患者さんは安心しやすくなります。

Q2. 排泄確認を嫌がる患者さんにはどう聞けばいいですか?

目的を伝え、プライバシーに配慮して確認します。

「手術や薬の影響を見るために必要なので、尿や便の状態を確認させてください。話しにくいことは答えられる範囲で大丈夫です」のように伝えましょう。周囲に聞こえない場所や声量も大切です。

Q3. 患者さんに拒否されたら、どうすればいいですか?

緊急性が高くなければ、一度引いて関係を立て直すことも大切です。

無理に進めるのではなく、何が不快だったのかを考え、説明し直す、タイミングを変える、先輩に同席してもらうなどの方法を検討します。

Q4. VIP患者さんや身分の高い患者さんに緊張します。どう関わればいいですか?

礼節を保ちながらも、一人の患者さんとして状態を見ます。

肩書きに圧倒されすぎず、必要な観察、説明、安全確認を行います。同時に、弱さを見せにくい立場かもしれないことを意識し、プライバシーや尊厳への配慮を丁寧に行いましょう。

まとめ:第36話は“尊厳に触れる観察”を学ぶ回

朝ドラ「風、薫る」第36話は、りんが千佳子夫人の看護を任されるものの、脈拍測定や排泄確認を拒まれ、部屋から追い出されてしまう回でした。

看護師目線で見ると、この回のテーマは「尊厳に触れる観察」です。

看護師にとって必要な観察も、患者さんにとっては身体や生活の私的な部分に踏み込まれる経験です。

だからこそ、説明、同意、プライバシー、言葉選び、タイミングが大切です。

みらいちゃん
みらいちゃん

第36話を見て、基本の観察こそ丁寧さが大事なんだとわかりました。

しーちゃん
しーちゃん

うん。看護の基本は、患者さんの尊厳に直結している。第36話は、りんさんにも私たちにも、その大切さを教えてくれる回だったね。

参考:
cinemacafe.net「『風、薫る』第36回あらすじ・場面写真」
シネマトゥデイ「朝ドラ『風、薫る』第36回あらすじ」
WEBザテレビジョン「見上愛“りん”、仲間由紀恵“千佳子”の拒絶に苦戦」
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