「くたくたで、とにかく早く家に帰りたい」
「なのに帰り道、今日のことばかり考えてしまう」
「怒られた場面が、頭の中で何度も再生される」
——そんな日の帰り道に聴いてほしくて、疲れた看護師さんのための歌を作りました。
今回は、YouTubeで始めた「しーのうた便り」の1曲目『ひと駅ぶんの風』にこめた思いと、疲れた日の帰り道にできる小さなことをお話しします。

しーちゃん、今日の夜勤明け、もうくたくたで……。帰り道もずっと、今日のミスのことを考えちゃって。

わかるよ。疲れているときほど、考えごとって止まらないんだよね。

しーちゃんにも、そういうときがあるんですか?

あるある。新人のころなんて、毎日だった。
実はね、そういう帰り道のために、歌を作ったの。今日はその話をさせてね。
📌 この記事でわかること
- 疲れた日に「いつもと違うこと」をしたくなる理由
- ひと駅ぶん歩いて帰ると、気持ちが少し晴れること
- 向かい風を感じるのは、ちゃんと向き合えている証拠だということ
- 新人のころの私を支えた、帰り道の明かりと風
- 歌『ひと駅ぶんの風』と、その歌詞
- 疲れた日の帰り道にできる、小さなこと
①疲れた日は、いつもと違うことをしたくなる
仕事が終わったら、急いで帰る。そのほうが合理的です。早く家に着けば、そのぶん早く休めます。
でも、疲れているときって、いろいろ考えごとをしがちなんですよね。仕事のこと。うまくいかなかったこと。言われたひと言。
電車に乗っても、家に着いても、頭の中はまだ病棟にいる。そんな日、ありませんか。
だから、疲れた日にこそ、いつもと少し違うことをしてみたくなるんだと思います。
②ひと駅ぶん、歩いて帰ってみる|風を受けると、気持ちが少し晴れる
たとえば、いつもの駅のひとつ手前で降りて、ひと駅ぶん歩いてみる。
歩いて体を動かしていると、気分が少し晴れてきます。顔や体に風が当たる。そのうちに、頭の中でぐるぐる回っていた考えごとが、少しずつほどけていく。
風でストレスが全部吹き飛ぶ、とまでは言いません。でも、気持ちが少しずつ晴れていく。それくらいの変化が、疲れた日にはちょうどいいと思うんです。

「全部すっきり」じゃなくていいの。
家に着いたとき、出発したときより少しだけ軽くなっていたら、それで十分だよ。
③向かい風も、追い風も|風を感じるのは、ちゃんと向き合えている証拠
毎日の中で感じる風は、いつも追い風とはかぎりません。向かい風の日もあります。
でも、向かい風を感じているということは、あなたが「つらいな」と思っている壁と、しっかり向き合えている証拠だと思うんです。逃げていたら、風は感じません。
そして、その向かい風も、少しずつ追い風に変わっていくことがあります。状況がすぐに変わらなくても、自分の気持ちが変わっていく。
風を感じながら、毎日少しずつ進んでいく。その気持ちを、この歌で感じてもらえたらうれしいです。

向かい風を感じているのは、向き合えている証拠……。なんだか、少し救われます。
④新人のころの私を支えたのは、帰り道の明かりと風だった
私も新人のころは、つらいことがたくさんありました。怒られたことも、数えきれないほどあります。
そんな日、病棟を離れて、日常に帰る途中で、私はいろいろなものに助けられていました。お店の明かり。顔に当たる風。きれいな景色。
そういうものに触れて、気分を整える。それが、すごく大事だったと思っています。そして今も、もちろん大事です。

病棟の中にいると、世界がそこだけみたいに感じるよね。
でも一歩外に出たら、お店の明かりはついていて、風は吹いていて、ちゃんと日常がある。それに気づくだけで、ほっとできたんだ。
⑤歌『ひと駅ぶんの風』を聴いてください
そんな思いをこめて作ったのが、この歌です。
歌の中の「私」は、雨上がりの駅前で、いつもの道ではなく、ひとつ先の角まで、少し遠回りして歩いて帰ることにします。パン屋さんの窓の明かり、焼きたてのパンの香り、袋から手に移るぬくもり。
「頑張るために休むんじゃなく、ただ休みたい日もあるよね」。歌の中のこのひと言は、疲れたあなたにいちばん届けたかった言葉です。
「足りないものを探すより、今日あるものを見つけたい」。遠回りしたその先で「ただいま」と言えたら、それだけでも十分。そんな気持ちで歌っています。
⑥疲れた日の帰り道にできる、小さなこと
疲れた日の帰り道に
- ひと駅ぶん、歩いて帰ってみる
- いつもと違う道を通ってみる
- 空や、濡れた木や、街の明かりを見上げる
- パン屋さんや好きなお店に寄って、小さなものをひとつ選ぶ
- 「明日の答えは、まだいいや」と考えごとをいったん置く
- 好きな歌を1曲だけ聴く
※夜勤明けで眠気が強い日、体調が悪い日は、寄り道せずに安全に帰って休んでください。夜道は明るく人通りのある道を選びましょう。

どれも、5分あればできることばかり。
「今日はこれだけやった」って、自分に小さなごほうびをあげる感覚でいいんだよ。
⑦しーちゃんの本音|一日一日を、自分の糧に

毎日の中にある、あたたかい場面を大事にしてほしいの。
パンのぬくもりでも、お店の明かりでも、風でもいい。

目の前のことは、つらいこともあると思う。
でも、一つひとつを大切にして、自分の糧にしていけば、きっと成長できる。私はそう信じてるよ。

つらい日も、ちゃんと自分の糧になっていくんですね。
歌詞『ひと駅ぶんの風』
雨の匂いがほどけた駅前
急ぐ人波をすり抜けながら
閉じかけの傘をたたんだら
ビルのすきまに青が残った
いつもの道に帰れるけれど
今日はひとつ先の角まで
誰にも合わせない歩幅で
ゆっくり歩いてみよう
できなかったことを数える手
ポケットの中で握りしめて
ほどくように手をひらいたら
風が頬をなでていった
ひと駅ぶんの風を受けて
濡れた街路樹を見上げた
うまく笑えなかった今日にも
やさしい色は残ってる
遠回りしたぶんだけ
息が私に戻ってくる
明日の答えはまだいいや
今夜はこのまま歩いて帰ろう
パン屋の窓に灯りがともり
焼きたての香りが追い越した
選んだ小さな丸いパン
袋のぬくもり手に移った
誰かの期待に届かなくても
言えないことを抱えていても
帰り道には私の好きな
音や匂いがちゃんとある
頑張るために休むんじゃなく
ただ休みたい日もあるよね
肩に積もった雨粒を
ひとつずつ夜へ落としてく
ひと駅ぶんの風を受けて
駅の明かりが遠ざかる
足りないものを探すより
今日あるものを見つけたい
遠回りしたその先で
「ただいま」って言えたなら
それだけでもう十分だよ
明日へ小さく続いてく
水たまりに揺れる街の灯り
まっすぐ行けない日だって
歩いてきた道のひとつに
いつか変わっていくから
ひと駅ぶんの風を受けて
少し軽くなった足取り
笑えなかった今日の私も
ここまでちゃんと来たんだね
遠回りしたぶんだけ
心に余白が戻ってくる
明日が少し眩しいなら
この風を思い出して歩こう
ひと駅ぶんの風
ポケットにしまって帰ろう
「しーのうた便り」について
「しーのうた便り」は、疲れた看護師さんに、少し前向きな気持ちを届けたくて始めたYouTubeのチャンネルです。夜勤明けの帰り道や、眠る前のひとときに、そっと寄りそえる歌を届けていきます。

今日もおつかれさま。
ひと駅ぶんの風、ポケットにしまって帰ろうね。

今日の帰り道、ひと駅歩きながら聴いてみます。
ありがとうございます、しーちゃん!
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